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オンデマンド印刷とオフセット印刷の違い|部数・納期・仕上がりで選ぶコツ

オンデマンド印刷とオフセット印刷の違い|部数・納期・仕上がりで選ぶコツ

公開日 (更新 )|反響堂 代表デザイナー(歴22年)

チラシやパンフレットを印刷会社に注文しようとすると、「オンデマンド印刷」と「オフセット印刷」という2つの言葉をよく目にします。どちらを選べばよいのか分からず、なんとなく安いほうを選んでいる方も多いのではないでしょうか。この記事では、2つの印刷方式の違いを、仕組み、仕上がり、部数ごとのコスト、納期の面からやさしく解説し、チラシやパンフレットでの選び方のコツを紹介します。

結論:少部数・急ぎはオンデマンド印刷、大部数・色の安定はオフセット印刷

オンデマンド印刷とオフセット印刷の違いを一言でまとめると、次のようになります。

  • オンデマンド印刷:版を作らずにデータから直接印刷する方式。少ない部数を、早く、手軽に刷るのに向いています。
  • オフセット印刷:版を作ってインキで印刷する方式。多くの部数を、安定した色で、1枚あたり安く刷るのに向いています。

どちらが優れているというより、得意な場面が違うと考えるのが正解です。部数、納期、仕上がりへのこだわりの3つから選ぶと、迷いにくくなります。

この記事の要点

  • 数十〜数百部、急ぎ、名前などを1枚ずつ変えたいときはオンデマンド印刷
  • 1,000部を超えるような大部数、色の再現性、紙の選択肢を重視するならオフセット印刷
  • コストの分かれ目は、一般に数百部〜1,000部前後が目安(サイズや紙で変わる)
  • 最終的には、印刷会社の見積もりで部数ごとの総額を比べるのが確実

それぞれの仕組みをやさしく解説

オンデマンド印刷●版が不要。1枚から刷れる●1枚〜数百部程度が得意●納期が短いオフセット印刷●版を作って刷る●数百部〜数万部以上が得意●部数が増えるほど1枚が安い
図:オンデマンド印刷とオフセット印刷の違い

オフセット印刷とは

オフセット印刷は、チラシやパンフレット、雑誌などの大量印刷で広く使われてきた方式です。まず、印刷する内容をもとに「版(はん)」と呼ばれる金属の板を作ります。この版にインキをつけ、いったんゴムの筒(ブランケット)に写してから、紙に転写します。版から直接ではなく、一度別のものに移す(オフセットする)ことから、この名前がついています。

カラー印刷では、シアン・マゼンタ・イエロー・ブラックの4色(CMYK)それぞれに版を作り、4色のインキを重ねて色を表現します。版を作る手間と費用が最初にかかりますが、一度準備ができれば、高速で大量に刷ることができます。

オンデマンド印刷とは

オンデマンド印刷は、版を作らず、パソコンのデータから直接印刷する方式です。仕組みとしては、オフィスの業務用プリンターを大がかりにしたものをイメージすると分かりやすいでしょう。トナー(粉状のインク)を使う方式や、液体のインクを吹き付けるインクジェット方式などがあります。

版を作る必要がないため、1枚からでも印刷でき、データが届けばすぐに刷り始められます。「オンデマンド」は「要望に応じて」という意味で、必要なときに必要な分だけ刷れることを表しています。

仕上がり・色・紙の違い

2つの方式の違いを、仕上がりの面から表にまとめました。印刷機や印刷会社によって差はありますが、一般的な傾向として参考にしてください。

比べる点オンデマンド印刷オフセット印刷
版不要必要
得意な部数1枚〜数百部程度数百部〜数万部以上
1枚あたりの費用部数が増えてもあまり下がらない部数が増えるほど下がる
納期短い(即日・翌日に対応するところも)数営業日程度かかることが多い
色の再現十分きれいだが、機械やトナーの特徴が出ることがある色が安定しやすく、細かいグラデーションもなめらか
紙の選択肢使える紙の種類や厚さに制限がある場合がある種類が豊富
1枚ずつ内容を変えるできる(宛名や番号の差し込みなど)基本的にできない

色と質感

オフセット印刷は、インキが紙になじむため、落ち着いた自然な仕上がりになります。大量に刷っても色のばらつきが出にくく、写真の多いパンフレットや、ブランドの色をきちんと合わせたい印刷物に向いています。また、決まった色のインキを使う「特色」での印刷にも対応しやすい方式です。

オンデマンド印刷も、近年は機械の性能が上がり、一般的なチラシであれば十分きれいに仕上がります。ただし、トナー方式では表面に少しつやが出たり、広い面積を同じ色で塗った部分にむらが見えたりすることがあります。

色を確かめたいときは「色校正」

画面で見た色と、印刷された色は、どちらの方式でも完全には一致しません。画面は光の三原色(RGB)で、印刷はインクの4色(CMYK)で色を表現しているためです。色にこだわりたい場合は、本番の前に試し刷りをして色を確認する「色校正」を頼めるかを確認しましょう。

オフセット印刷の色校正は、別料金で日数もかかるのが一般的です。オンデマンド印刷は1枚から刷れるので、少数だけ先に刷って確認するといった方法もとりやすくなります。ただし、オンデマンド印刷で確かめた色と、オフセット印刷で刷った色は同じにならないことがあるので注意しましょう。

紙の種類

オフセット印刷では、コート紙、マット紙、上質紙など、さまざまな紙や厚さから選べます。オンデマンド印刷でも一般的な紙は選べますが、特殊な紙やとても厚い紙、薄い紙には対応していない場合があります。紙の選び方はチラシの紙の種類と厚さで詳しく紹介しています。

部数ごとのコストの分かれ目

印刷方式を選ぶうえで、多くの人が気になるのが費用です。2つの方式は、費用のかかり方が大きく違います。

反響堂の制作事例 画像をクリックすると制作実績の一覧を見られます。
  • オフセット印刷:版を作る費用や、印刷機の準備にかかる費用が最初に必要です。そのぶん、刷る枚数が増えるほど、1枚あたりの費用はどんどん下がります。
  • オンデマンド印刷:最初の準備費用はほとんどかかりませんが、1枚ごとにかかる費用はあまり下がりません。

このため、部数が少ないうちはオンデマンド印刷のほうが安く、ある部数を超えるとオフセット印刷のほうが安くなる、という逆転が起こります。その分かれ目は、一般に数百部から1,000部前後と言われますが、サイズ、片面か両面か、紙の種類、印刷会社によって変わります。

また、印刷通販では、複数のお客様のデータを1枚の大きな紙にまとめて刷る「合版(ごうはん)」という方法で、オフセット印刷を安く提供していることがあります。そのため、数百部程度でもオフセット印刷のほうが安いケースもあります。

最終的には、実際に刷りたい条件で見積もりを取り、部数ごとの総額を比べるのが確実です。印刷費を抑えるコツはチラシ印刷を安くするコツでまとめています。

反響堂の料金で見る実例

反響堂の料金で部数を比べると

A4片面チラシ・100部

デザイン
15,000円
印刷・送料
2,300円
合計(税抜)
17,300円税込 19,030円

A4片面チラシ・500部

デザイン
15,000円
印刷・送料
5,400円
合計(税抜)
20,400円税込 22,440円

A4片面チラシ・1,000部

デザイン
15,000円
印刷・送料
6,000円
合計(税抜)
21,000円税込 23,100円

A4片面チラシ・3,000部

デザイン
15,000円
印刷・送料
11,900円
合計(税抜)
26,900円税込 29,590円

A4片面チラシ・5,000部

デザイン
15,000円
印刷・送料
18,800円
合計(税抜)
33,800円税込 37,180円

同じA4片面のチラシで、部数だけを変えた例です。部数が増えるほど、1枚あたりの印刷代が下がっていく様子が分かります。刷りすぎて余らせるより、配る方法と範囲から必要な部数を先に決めるのがおすすめです。

税抜価格(お支払いは消費税10%を加えた金額)。印刷はコート90kg(冊子は表紙・本文ともコート90kg)・最短1営業日発送・全国1か所まで送料込みの目安で、印刷会社の価格改定により変わることがあります。修正は同じ企画の範囲なら回数無制限で、追加料金はかかりません。ほかの条件は料金シミュレーターで試算できます。

納期の違い

納期も、2つの方式で大きく違うポイントです。

オンデマンド印刷は早い

版を作る工程がなく、データを受け取ったらすぐに印刷を始められるため、納期が短いのが特長です。印刷会社によっては、当日の決まった時間までに入稿すれば即日で仕上げるサービスもあります。「明日のイベントで配るチラシが足りない」といった急ぎの場面では、オンデマンド印刷が頼りになります。

オフセット印刷は余裕が必要

オフセット印刷は、版の作成、印刷、インキの乾燥、断裁といった工程があるため、一般に数営業日程度かかります。合版の印刷通販では、納期を長めに設定すると安くなる料金体系も多く見られます。配布日が決まっているなら、逆算して早めに注文するのが、費用を抑えるコツでもあります。

チラシの印刷を即日で頼みたい場合は、オンデマンド印刷を扱っているか、何時までの入稿で当日に仕上がるか、受け取り方法(店頭受け取りか配送か)を事前に確認しましょう。

チラシ・パンフレット別のおすすめ

用途ごとに、どちらの方式が向いているかの目安をまとめました。

用途おすすめの方式理由
ポスティング・新聞折込用のチラシ(数千部以上)オフセット印刷大部数ほど1枚あたりが安くなる
店頭で配る少部数のチラシオンデマンド印刷必要な分だけ刷れて、在庫が余りにくい
急ぎのイベント告知オンデマンド印刷即日・翌日に対応しやすい
会社案内・写真の多いパンフレットオフセット印刷色が安定し、紙の選択肢も多い
名前や番号を1枚ずつ変えるDM・案内状オンデマンド印刷1枚ずつ内容を変える印刷ができる
試しに少しだけ刷って反応を見るオンデマンド印刷少部数で試し、反応が良ければ大部数で刷り増せる

新しいチラシを作ったときは、最初にオンデマンド印刷で少部数を刷って反応を確かめ、手応えがあればオフセット印刷で大量に刷る、という使い分けも一つの方法です。

制作の現場でよくあるご相談

少ない部数で試したあと、同じデザインで部数を増やして刷れますか?
できます。完成したデザインのデータはそのまま使えるので、部数を変えて印刷をご相談ください。別の印刷会社で刷りたい場合も、入稿データをお渡しできます。日付やクーポンの記号など一部だけを変えるときは、一部差し替え版として承ります。

注文するときの選び方

最後に、印刷を注文するときの選び方を手順にまとめます。

  1. 部数を決める:配る方法と範囲から、必要な部数を見積もります。余りすぎない量が基本です。
  2. 納期を確認する:配布日から逆算して、いつまでに必要かを決めます。急ぎならオンデマンド印刷が候補になります。
  3. 仕上がりへのこだわりを考える:写真の美しさや色の正確さ、紙の質感を重視するなら、オフセット印刷を選ぶと安心です。
  4. 両方の見積もりを比べる:同じ条件で、2つの方式と複数の部数の見積もりを取り、総額で比べます。
  5. データの条件を確認する:どちらの方式でも、塗り足し3mm、CMYK、画像の解像度(原寸で350dpi程度)など、印刷会社の入稿条件に合わせてデータを用意します。

印刷会社のサイトでは、方式を選ばなくても、部数や納期に応じて自動的に適した方式で刷られることもあります。気になる場合は、どの方式で印刷されるのかを問い合わせてみるとよいでしょう。

反響堂に頼む場合の目安

反響堂では、デザイナー歴22年の個人デザイナーが直接担当し、印刷用データの作成から印刷の手配までまとめてお受けしています。印刷込みの目安は、A4片面1,000部で21,000円、A5片面1,000部で15,500円、A4両面1,000部で32,800円(いずれも税抜・最短1営業日発送・コート90kg・全国1か所送料込み、時期により変動する目安)です。部数や仕様ごとの金額は料金シミュレーターで確認でき、ご相談はLINEとメールで受け付けています。

よくある質問

オンデマンド印刷とオフセット印刷はどちらがきれいですか?

一般には、オフセット印刷のほうが色が安定し、細かいグラデーションもなめらかに仕上がりやすいと言われます。ただしオンデマンド印刷も機械の性能が上がっており、一般的なチラシであれば十分きれいに仕上がります。

何部からオフセット印刷のほうが安くなりますか?

一般に数百部から1,000部前後が分かれ目と言われますが、サイズや紙、片面か両面か、印刷会社の料金体系によって変わります。合版を使う印刷通販では少部数でもオフセットが安いことがあるため、見積もりで比べるのが確実です。

チラシを即日で印刷したいときはどうすればよいですか?

オンデマンド印刷に対応した印刷会社で、当日仕上げの受付時間と受け取り方法を確認しましょう。データは塗り足しや解像度など入稿条件に合わせて用意しておくと、差し戻しによる遅れを防げます。

チラシづくり、プロに任せてみませんか?

反響堂なら、A4片面15,000円(税抜)・修正無制限・初稿最短3営業日。印刷込みの総額もすぐ分かります。

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