「チラシの印刷を安く済ませたいけれど、どこに頼めばいいのか、何を変えれば安くなるのか分からない」。そんな方に向けて、チラシ印刷の料金が決まる仕組みから、ネット印刷・地元の印刷会社・コンビニの使い分け、部数別の単価の考え方、印刷代を下げる7つのコツまでをまとめました。安さを追いすぎて失敗しないための注意点もあわせて解説します。
結論:チラシ印刷を安くするカギは「部数・納期・紙・色数」の4つ
チラシの印刷を安くしたいとき、まず知っておきたいのは、印刷の料金がほぼ4つの条件で決まるということです。それが「部数」「納期」「紙の種類と厚さ」「色数(カラーか白黒か、片面か両面か)」です。
同じA4のチラシでも、この4つの組み合わせ次第で料金は大きく変わります。逆にいえば、印刷代を下げたいなら、どこに頼むかを探し回る前に、この4つのどこを動かせるかを考えるほうが近道です。
この記事の要点
- 印刷代は「部数・納期・紙・色数」の4つでほぼ決まる
- 部数が増えるほど、1枚あたりの単価は下がる
- 納期に余裕を持たせるだけで、料金が下がることが多い
- 少部数ならオンデマンド印刷やコンビニ、まとまった部数ならオフセット印刷が向く
- 総額は「デザイン料+印刷代+配布費」で考える
チラシ印刷の料金が決まる4つの条件
1. 部数
印刷代の中でいちばん大きく効くのが部数です。特にオフセット印刷では、印刷を始める前に版を作ったり機械を調整したりする準備の費用がかかります。この準備の費用は、100部でも1万部でもあまり変わりません。そのため、部数が多いほど準備費用が1枚ずつに分散され、1枚あたりの単価が下がります。
2. 納期
ネット印刷の多くは、納期によって料金を変えています。当日や翌日に出荷する急ぎの注文は高く、1週間ほど先の出荷を選ぶと安くなる、という仕組みです。印刷会社は、急ぎでない注文をまとめて効率よく刷れるため、そのぶん安くできるのです。
3. 紙の種類と厚さ
チラシでよく使われるのは、表面がつるっとしたコート紙です。写真がきれいに出やすく、多くの印刷会社で標準の紙として扱われているため、価格も抑えめです。厚さは、新聞折込やポスティング向けの薄めの紙から、手に持ったときにしっかり感のある厚めの紙まであります。一般に、厚い紙や特殊な紙ほど高くなります。
4. 色数(カラー・白黒、片面・両面)
カラーより白黒、両面より片面のほうが安くなります。ただし、最近はカラー印刷の価格が下がっており、ネット印刷ではカラーと白黒の差がそれほど大きくないこともあります。見た目の印象や反応への影響を考えると、単純に白黒にすればよいとは限りません。
印刷方法別の料金の違い:ネット印刷・地元の印刷会社・コンビニ
チラシの印刷を頼む先は、大きく分けて4つあります。それぞれの特徴を表にまとめました。料金は条件や時期によって変わるため、あくまで傾向として見てください。
| 印刷先 | 料金の傾向 | 向いている部数 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ネット印刷 | 安い(特に納期に余裕がある場合) | 数百部〜数万部 | 価格が明確。データは自分で用意して入稿する |
| 地元の印刷会社 | ネット印刷よりやや高めのことが多い | 数百部〜 | 対面で相談できる。紙選びや急ぎの相談に強い |
| コンビニのマルチコピー機 | 少部数なら手軽、部数が増えると割高 | 数枚〜数十枚 | その場ですぐ刷れる。紙は普通紙が中心 |
| 家庭用プリンター | インク代がかさみやすい | 数枚〜数十枚 | 試し刷りや急ぎの少量向き。仕上がりは印刷物に劣る |
ネット印刷:部数がまとまるなら最有力
ネット印刷は、注文から支払い、データの入稿までをWeb上で行う印刷サービスです。多くの注文をまとめて効率よく印刷する仕組みのため、同じ条件なら地元の印刷会社より安くなることが多くなります。サイト上で部数・紙・納期を選ぶと料金がすぐに表示されるので、比較もしやすいのが利点です。
一方で、印刷できる形に整えたデータは自分で用意する必要があります。データに不備があると差し戻しになり、そのぶん納期が延びることもあります。ネット印刷を比較するときは、料金表の安さだけでなく、データチェックの丁寧さや、不備があったときの対応も見ておくと安心です。
地元の印刷会社:相談しながら進めたいときに
地元の印刷会社は、紙見本を手に取って選べたり、急ぎの事情を相談できたりするのが強みです。料金はネット印刷より高めになることが多いものの、色の出方にこだわりたいときや、特殊な加工をしたいときには頼りになります。長く付き合える印刷会社があると、刷り増しの相談もしやすくなります。
コンビニ:数十枚までなら手軽
コンビニのマルチコピー機は、USBメモリやスマホのアプリからデータを送って、その場でカラー印刷ができます。料金は1枚あたり数十円程度が目安で、数枚から数十枚なら手軽です。ただし、紙は基本的に普通紙で、端のぎりぎりまで色を付ける仕上がりには向きません。部数が増えると、ネット印刷よりかなり割高になります。
部数別の料金目安と、1枚あたりの単価の考え方
チラシ印刷の料金を比べるときは、総額だけでなく「1枚あたりいくらか」を計算してみるのがおすすめです。部数が2倍になっても、総額は2倍にならないことがほとんどだからです。
| 部数の目安 | 向いている印刷方式 | 単価の傾向 |
|---|---|---|
| 〜100部程度 | コンビニ、オンデマンド印刷 | 1枚あたりは高めだが、総額は小さい |
| 100〜1,000部程度 | オンデマンド印刷、オフセット印刷 | 条件次第でどちらが安いか変わる |
| 1,000部以上 | オフセット印刷 | 部数が増えるほど単価が下がりやすい |
オンデマンド印刷は、版を作らずにデジタルデータから直接刷る方式です。準備の費用が小さいため、少ない部数でも割安に刷れます。反対に、部数が多くなると1枚ごとのコストが下がりにくく、ある部数を境にオフセット印刷のほうが安くなります。どこが境目になるかは印刷会社や条件で異なるため、迷ったら両方の見積もりを出して比べてみましょう。
単価を比べるときは、同じ条件でそろえることも大切です。紙の種類と厚さ、片面か両面か、納期、送料の有無がばらばらのままでは、どこが本当に安いのか判断できません。見積もりを並べる前に、条件を1つの表に書き出しておくと比較がぐっと楽になります。
もうひとつ大切なのは、「余ったら無駄」という視点です。1枚あたりの単価が安くなるからといって、配りきれない部数を刷っても意味がありません。配布予定の部数に、店頭に置く分や予備を少し足した程度に抑えるのが、結果的にいちばん安く済みます。
チラシの印刷代を下げる7つのコツ
ここからは、印刷代を下げるための具体的な方法を7つ紹介します。品質を大きく落とさずにできるものから順に並べています。
- 納期に余裕を持って注文する。ネット印刷では、出荷日を先にするほど安くなるのが一般的です。配布日から逆算して、1週間以上の余裕を持って入稿できるよう準備しましょう。
- 標準的な紙を選ぶ。コート紙の標準的な厚さは、多くの印刷会社で最も安く設定されています。特殊な紙や厚い紙は、本当に必要なときだけにしましょう。
- 片面で伝えきれないか考える。両面にすると印刷代もデザイン料も上がります。情報を絞って片面にまとめると、費用が下がるだけでなく、伝えたいことがはっきりしたチラシになります。
- 定番のサイズにする。A4やB5などの定番サイズは、印刷の効率がよく安く設定されています。変わった形や独自のサイズは、加工費がかかることがあります。
- 部数をまとめて刷る。毎月少しずつ刷るより、数か月分をまとめて刷るほうが単価は下がります。ただし、日付や価格が変わる内容は刷りだめに向きません。
- 加工を減らす。折り加工、ミシン目、角を丸くする加工などは、それぞれ費用がかかります。本当に効果がある加工かどうかを見直しましょう。
- データの不備をなくす。データに不備があると、差し戻しや修正で納期が延び、結果として急ぎの料金で刷り直すことになりがちです。最初から印刷に適したデータを用意することが、遠回りに見えて節約になります。
パンフレットの印刷を安くしたい場合も、考え方は同じです。ページ数を4の倍数にそろえる、標準的な紙と折り方を選ぶ、納期に余裕を持つ。この3つを意識するだけでも、見積もりは変わってきます。
安すぎる印刷で起きやすいトラブル
印刷代は安いに越したことはありません。ただ、安さだけで選ぶと、次のような困りごとが起きることがあります。
色が思っていたのと違う
パソコンの画面で見る色と、印刷された色は、仕組みが違うため完全には一致しません。特に、画面上の鮮やかな青や緑、蛍光のような色は、印刷するとくすんで見えがちです。安い印刷プランでは色の確認用の見本を出さないのが一般的なので、色にこだわる場合は注意が必要です。
データの不備に気づかずに刷られる
料金の安いサービスでは、データのチェックが簡易的なこともあります。文字の欠け、写真の粗さ、裁断で端が切れてしまうといった不備が、そのまま印刷されてしまうおそれがあります。
配布日に間に合わない
いちばん安い納期を選んだものの、データの修正が入って出荷が遅れ、配布日に間に合わなかった、というのはよくある失敗です。安い納期を選ぶほど、入稿の締め切りは早めに設定しておきましょう。
印刷料金の比較では、送料や代引き手数料、データチェックの料金が別になっていないかも確認しましょう。表示価格が安くても、総額では差が縮まることがあります。
少部数・急ぎのときの選び方
「50部だけ欲しい」「明日の配布に間に合わせたい」というときは、選び方が変わります。
数十部までで、仕上がりにそれほどこだわらないなら、コンビニのマルチコピー機が手軽です。データをPDFにしておけば、崩れずに印刷しやすくなります。100部から数百部で、見栄えもそれなりに整えたいなら、ネット印刷のオンデマンド印刷が向いています。短納期に対応しているところも多くあります。
急ぎのときは、どうしても料金が上がります。急ぎの印刷を頼むときに大切なのは、データの不備で時間を失わないことです。不安があるなら、印刷の知識があるデザイナーにデータづくりから任せてしまうのも、時間を買うという意味で合理的な選択です。
デザインと印刷をまとめて頼むメリット
印刷代だけを見ると、自分でデータを作ってネット印刷に入稿するのがいちばん安く見えます。ただ、総額で考えると、デザインと印刷をまとめて頼むほうが得になる場面もあります。
- 印刷に適したデータを作ってもらえるため、差し戻しや刷り直しのリスクが減る
- 紙や部数の相談を、デザインの段階からまとめてできる
- 窓口がひとつになり、やり取りの手間が減る
- 見積もりが総額で分かり、予算が立てやすい
そもそもチラシの目的は、印刷代を安くすることではなく、来店や問い合わせにつなげることです。反応の少ないチラシを安く大量に刷っても、配布費を含めた全体の費用はむだになってしまいます。デザイン料の相場はチラシデザインの料金相場で、デザイン料と印刷代を合わせた考え方はチラシ作成の外注ガイドでも紹介しています。
反響堂の印刷込みプランの目安
反響堂では、デザイナー歴22年の個人デザイナーがデザインを直接担当し、印刷込みでのご依頼にも対応しています。印刷込みの目安は、A4片面1,000部で19,500円、A5片面1,000部で14,400円、A4両面1,000部で30,900円です(税込・標準納期・コート90kg・全国1か所送料込み、時期により変動する目安)。修正は同じ企画の範囲なら回数無制限です。部数やサイズを変えたときの金額は料金シミュレーターで確認できますので、印刷代の比較の目安にお使いください。ご相談はLINEでも受け付けています。
よくある質問
チラシの印刷をいちばん安くするにはどうすればいいですか?
納期に余裕を持って注文し、標準的なコート紙と定番サイズを選び、必要な部数をまとめて刷るのが基本です。片面で伝えきれるように情報を絞ることや、データの不備による刷り直しを防ぐことも、総額を下げることにつながります。
コンビニでチラシを印刷するのは安いですか?
数枚から数十枚なら手軽で、総額も小さく済みます。ただし1枚あたりの料金は数十円程度が目安で、部数が増えるとネット印刷より割高になります。紙も普通紙が中心で、端のぎりぎりまで色を付ける仕上がりには向かない点に注意しましょう。
オンデマンド印刷とオフセット印刷はどちらが安いですか?
少ない部数ならオンデマンド印刷、まとまった部数ならオフセット印刷が安くなるのが一般的です。どの部数で逆転するかは印刷会社や紙、サイズによって違うため、迷ったら両方の見積もりを取って比べるのがおすすめです。