「パンフレットを作りたいけれど、いくらかかるのか見当がつかない」。パンフレットの制作費は、三つ折りのリーフレットなら数万円からのこともあれば、取材や撮影を含む冊子では数十万円になることもあります。この記事では、三つ折り・二つ折り・Z折り・中綴じ冊子の特徴と費用の目安、金額が変わる要素、印刷費の考え方、依頼先による違い、費用を抑えて早く作るコツ、発注から納品までの流れを、はじめての方にも分かるようにまとめました。
結論:パンフレットの制作費は「種類×ページ数×どこまで頼むか」で決まる
パンフレットの制作費は、チラシ以上に幅があります。三つ折りのリーフレットなら数万円から作れることもあれば、取材や撮影を含む会社案内の冊子では、デザイン制作会社で10万〜30万円程度になることもあります。
この差を生むのは、主に「折りや綴じの種類」「ページ数」「原稿づくり・撮影・取材まで頼むかどうか」の3つです。さらに、印刷する部数や紙の種類によって印刷費も変わります。この記事では、種類ごとの特徴と費用の目安、金額が変わる要素、印刷費の考え方、依頼先による違い、費用を抑えるコツまで順番に解説します。
この記事の要点
- 三つ折り・二つ折りなどのペラものは数万円〜、中綴じ冊子はページ数に応じて高くなる
- デザイン制作会社に取材・撮影から頼むと、10万〜30万円程度になることもある
- 費用を大きく左右するのは、ページ数・原稿づくり・撮影と取材・イラストの有無
- 予算は「デザイン費+印刷費」の総額で考え、見積もりは条件をそろえて比べる
パンフレットの主な種類と特徴
ひとくちにパンフレットといっても、形はさまざまです。まずは代表的な4つの種類と、それぞれに向いている使い方を整理しておきましょう。
| 種類 | ページ(面)の数 | 特徴 | 向いている用途 |
|---|---|---|---|
| 二つ折り | 4ページ | 1枚を半分に折るだけのシンプルな形。表紙・中面見開き・裏表紙で構成できる | 会社案内の簡易版、メニュー、イベントや式典の案内 |
| 三つ折り(巻き三つ折り) | 6面 | 内側に巻き込むように折る形。手に取りやすく、封筒にも入れやすい | サービス案内、店舗案内、教室や施設の案内 |
| Z折り(外三つ折り) | 6面 | Zの字のように交互に折る形。広げると一続きの紙面として見せられる | 地図、工程の説明、料金比較など横に流れる情報 |
| 中綴じ冊子 | 8・12・16ページなど4の倍数 | 紙を重ねて真ん中をホチキス状の針金で留める。情報量を多く載せられる | 会社案内、商品カタログ、学校や施設の案内、記念誌 |
1枚の紙を折って作る二つ折り・三つ折り・Z折りは「リーフレット」と呼ばれることもあります。中綴じ冊子は構造上、ページ数が4の倍数になる点を覚えておきましょう。ページ数がさらに多い場合は、背を接着剤で固める無線綴じという方法もあります。
「A4三つ折り」「A4二つ折り」といったサイズの呼び方は、広げたときの大きさを指す場合と、折ったあとの大きさを指す場合があり、依頼先によって違います。見積もりのときは「仕上がり(折ったあと)のサイズ」を確認しておくと、思っていたより小さかった、という行き違いを防げます。
用途別の考え方は、会社案内パンフレットやリーフレット制作のページでも紹介しています。
種類別の費用相場(デザイン費)
次の表は、デザイン費のおおよその目安です。原稿や写真を依頼者が用意する前提の金額で、取材・撮影・文章づくりを含めるとさらに上がります。依頼先や内容によって大きく変わるため、あくまで比較の参考としてご覧ください。
| 種類 | 個人デザイナー・フリーランスの目安 | デザイン制作会社の目安 | 金額が上がりやすい条件 |
|---|---|---|---|
| 二つ折り(4ページ) | 数万円〜 | 10万円前後〜 | 図解や写真の点数が多い |
| 三つ折り・Z折り(6面) | 数万円〜 | 10万円前後〜 | 地図やイラストを新しく描き起こす |
| 中綴じ冊子(8ページ) | 数万円〜10万円前後 | 10万〜30万円程度 | 文章づくりや撮影も依頼する |
| 中綴じ冊子(12〜16ページ) | 10万円前後〜 | 20万〜30万円程度、内容によってはそれ以上 | 取材・撮影・ページごとの構成づくり |
同じ三つ折りでも、「原稿も写真も用意してあり、見やすく並べてほしい」という依頼と、「伝える内容の整理から一緒に考えてほしい」という依頼では、作業量がまったく違います。見積もりを比べるときは、金額と一緒に「どこまでが含まれているか」を必ず確認しましょう。
また、同じページ数でも、用途によって作業の重さは変わります。たとえば、教室や店舗の案内のように載せる情報が決まっているものは比較的まとめやすく、会社案内のように会社の姿勢や信頼感まで伝えたいものは、構成や言葉選びに時間がかかります。どちらに近いかを依頼先に伝えると、見積もりの精度が上がります。
パンフレットの費用が変わる5つの要素
パンフレットの見積もりが依頼先ごとに大きく違うのは、次の5つの要素の扱いが違うからです。
1. ページ数と面の数
もっとも分かりやすいのがページ数です。ページが増えるほど、レイアウトを考える量も、確認する量も増えます。冊子の場合は、1ページあたりの単価で見積もる依頼先も多く、8ページと16ページでは費用がおおよそ倍近く変わることもあります。
2. 原稿づくりを誰がするか
載せる文章を自分で用意するか、コピーライターやデザイナーに書いてもらうかで費用は変わります。とくに会社案内では、代表あいさつ、事業内容、沿革など文章の量が多く、原稿づくりを依頼すると別料金になるのが一般的です。
一方で、原稿づくりを自分で抱え込みすぎると、完成までの期間が延びがちです。忙しくて手が回らない場合は、見出しやキャッチコピーだけを頼む、文章の言い回しを整えてもらうなど、部分的に任せる方法もあります。費用と手間のバランスを見ながら、どこまで頼むかを決めましょう。
3. 撮影・取材の有無
社員や店舗、商品の写真をプロのカメラマンが撮影する場合は、撮影費や出張費がかかります。担当者が話を聞いて原稿にまとめる取材も、ページ数に応じて費用が加わります。取材・撮影を含むかどうかが、数万円と数十万円を分ける大きな分かれ目です。
4. イラスト・図版・地図
オリジナルのイラスト、サービスの流れを示す図解、地図などを新しく描き起こす場合は、その分の作業費がかかることがあります。有料の写真素材やイラスト素材を使う場合も、素材費が必要です。
5. 部数・紙・加工
デザイン費とは別に、印刷の条件によって総額が変わります。部数、紙の種類と厚さ、折りや製本の加工、納期の設定などが主な要素です。詳しくは次の章で説明します。
印刷費の考え方
パンフレットは、チラシに比べて印刷費の比重が大きくなりがちです。折りや製本の加工が加わるうえ、配るたびではなく「一度に必要な部数をまとめて刷る」ことが多いからです。印刷費を左右する主な要素を表にまとめました。
| 要素 | 費用への影響 | 考え方のポイント |
|---|---|---|
| 部数 | 部数が増えるほど総額は上がるが、1部あたりは安くなる | 1年間でどれくらい使うかを見積もって決める |
| 紙の種類・厚さ | 厚い紙や特殊な紙ほど高くなる | 手渡し用は少し厚め、郵送用は重さと送料も考える |
| 折り加工 | 折らない印刷物より加工のぶん費用がかかる | 三つ折りやZ折りは、折り方によって価格が変わることがある |
| 製本(中綴じなど) | ページ数が増えるほど高くなる | 4ページ単位で増減するため、構成を先に決める |
| 納期 | 短い納期ほど高くなる | 急ぎでなければ標準的な納期を選ぶと抑えやすい |
ここで大切なのは、部数の決め方です。1部あたりが安くなるからといって多く刷りすぎると、内容が古くなって使い切れずに残ってしまいます。反対に少なすぎると、すぐに刷り増しが必要になり、結果として割高になることがあります。料金や担当者、住所など変わりやすい情報が多い場合は、半年から1年程度で使い切れる部数を目安にするとよいでしょう。
配り方によっても、考えるべき点は変わります。郵送やダイレクトメールで送る場合は、封筒に入るサイズか、紙の厚さで重さが増えて送料が上がらないかを確認しておきましょう。営業先で手渡ししたり、受付に置いたりする場合は、少し厚めの紙にすると手に取ったときの印象がよくなります。展示会などで大量に配る場合は、持ち帰りやすい三つ折りが選ばれることが多いです。
紙の選び方はチラシのサイズと紙の選び方も参考になります。パンフレットでは、光沢のあるコート紙のほか、落ち着いた風合いのマット系の紙もよく使われます。
依頼先による違い
パンフレットの依頼先は、チラシと同じく、個人デザイナー、スキルマーケットやクラウドソーシング、ネット印刷のデザインサービス、デザイン制作会社などがあります。それぞれの違いを簡単に整理します。
| 依頼先 | 費用感 | 向いているケース |
|---|---|---|
| ネット印刷のデザインサービス | 比較的安め | テンプレートに沿った三つ折りなど、定番の形でよい |
| スキルマーケット・クラウドソーシング | 出品者によって幅が広い | 実績や評価を見比べて、自分で担当者を選びたい |
| 個人デザイナー・フリーランス | 数万円〜が中心 | 原稿や写真はある程度そろっていて、構成は相談しながら決めたい |
| デザイン制作会社 | 10万〜30万円程度になることも | 取材・撮影・文章づくりまで一括で任せたい |
反響堂はこのうち個人デザイナーにあたり、デザイナー本人がパンフレットの構成から仕上げまで直接担当しています。依頼先それぞれの詳しい比較は、チラシ作成の外注ガイドで解説しています。チラシの記事ですが、依頼先の選び方や確認すべき点はパンフレットでも同じです。
パンフレットを安く・早く作る7つのコツ
品質を落とさずに費用と時間を抑えるには、依頼する前の準備が大切です。次の7つを意識してみてください。
- 目的と配る相手を1つに絞る:誰に何を伝えるかが決まると、載せる情報が整理され、ページ数も必要な分だけになる
- ページ数を先に決める:途中でページを増やすと、構成の作り直しになり費用も日数も増えやすい
- 原稿はメモでもよいので自分で用意する:事業内容や強みの箇条書きがあるだけでも、原稿づくりの費用を抑えられる
- 写真は今あるものを活用する:最近のスマートフォンで明るい場所で撮った写真なら、十分に使えることも多い
- 変わりやすい情報は別紙にする:料金表やキャンペーン情報を差し込みの別紙にすると、本体を長く使える
- 確認する人と決める人を決めておく:社内の意見がまとまらないまま修正を重ねると、完成が遅れる
- デザインと印刷をまとめて頼む:窓口がひとつになり、入稿データの行き違いや手配の手間を減らせる
既存のパンフレットがある場合は、それに「残したいところ」「変えたいところ」を書き込んで送るのが近道です。ゼロから説明するより、デザイナーに意図が伝わりやすくなります。
文章が苦手な場合でも、デザイナーからの質問に答える形で情報を出していけば、原稿づくりの負担はぐっと軽くなります。最初から完璧な原稿を目指さず、分かっていることから少しずつ渡していくのがコツです。
発注から納品までの流れ
パンフレットの制作は、おおむね次の流れで進みます。期間はあくまで目安で、ページ数や取材・撮影の有無によって変わります。
- 相談・見積もり:種類、仕上がりサイズ、ページ数、部数、完成してほしい時期を伝える
- 構成の打ち合わせ:どのページに何を載せるかを決める。冊子の場合はここが特に大切
- 原稿・写真の準備:文章や写真、ロゴなどの素材をそろえて送る。取材や撮影がある場合はこの段階で行う
- 初稿の確認:全体のデザインと情報の正しさを確認する
- 修正・校了:直したい点をまとめて伝え、最終確認をして完成とする
- 印刷・納品:印刷と折りや製本の加工を経て、指定の場所に届く
三つ折りや二つ折りなら、原稿がそろっていれば2〜3週間程度で完成まで進むことが多く、中綴じ冊子や取材・撮影を含む場合は1か月以上かかることもあります。展示会や新年度など使う日が決まっている場合は、そこから逆算して早めに相談を始めましょう。依頼前の準備については外注する前に準備したい7つのことも参考になります。
見積もりを比べるときの確認ポイント
複数の依頼先から見積もりを取るときは、次の項目をそろえて比べると判断しやすくなります。
- デザイン費に、原稿づくり・画像加工・図版作成が含まれているか
- 修正は何回までか、超えた場合の料金はいくらか
- 印刷費に、折りや製本の加工費と送料が含まれているか
- 完成データの形式と、あとで一部を修正するときの料金
- 初稿までの日数と、完成までのおおよその期間
とくに会社案内のように何年か使うパンフレットは、あとで一部だけ直す機会が出てきます。そのときの対応や料金も、最初に聞いておくと安心です。
反響堂のパンフレット制作
反響堂では、デザイナー歴22年の個人デザイナーが、構成の相談からデザイン・修正まで直接担当します。デザイン料は税込で、A5二つ折り28,000円、A4二つ折り・三つ折り・Z折り35,000円、A3二つ折り45,000円、A4中綴じは8ページ60,000円、12ページ85,000円、16ページ110,000円です。印刷込みの場合は、A4三つ折り1,000部で42,300円、A4二つ折り1,000部で52,800円(標準納期・コート90kg・送料込みの目安)です。同じ企画の範囲なら修正は回数無制限で、初稿は最短3営業日。窓口はLINEとメール、お支払いはカードか振込で、全国どこからでもご依頼いただけます。詳しくはパンフレット制作のページや料金ページをご覧のうえ、お気軽にご相談ください。
よくある質問
三つ折りパンフレットのデザイン費はいくらくらいですか?
原稿や写真を依頼者が用意する場合、個人デザイナーやフリーランスで数万円から、デザイン制作会社では10万円前後からがひとつの目安です。文章づくりや撮影、イラストの描き起こしを頼むと、そのぶん費用が上がります。
会社案内の冊子を作るといくらかかりますか?
ページ数と、取材・撮影・原稿づくりをどこまで頼むかで大きく変わります。デザイン制作会社に一括で依頼すると10万〜30万円程度になることもあり、原稿や写真を自分で用意すれば費用を抑えやすくなります。別に印刷費もかかります。
中綴じ冊子のページ数に決まりはありますか?
中綴じは紙を重ねて真ん中を針金で留める構造のため、ページ数は8・12・16ページのように4の倍数になります。構成を考えるときは、表紙と裏表紙も1ページとして数える点に注意しましょう。
パンフレットは何部くらい印刷すればよいですか?
部数が多いほど1部あたりの印刷費は安くなりますが、内容が古くなって余ってしまうこともあります。料金や担当者など変わりやすい情報が多い場合は、半年から1年程度で使い切れる部数を目安にするとよいでしょう。