チラシを配ったあと、「効果があったのかどうか、よく分からない」と感じたことはありませんか。チラシの効果は、印刷する前に数える仕組みを入れておけば、はっきり数字で確かめられます。この記事では、チラシの効果測定で見るべき数字、反響を数える5つの方法、費用対効果の計算例、2種類のチラシを比べるテスト、結果から次のチラシを良くする手順、記録シートの作り方まで解説します。
結論:チラシの効果測定は「どのチラシから来たか」が分かる仕組みを印刷前に入れる
チラシの効果測定でいちばん大切なのは、配ったあとではなく、印刷する前の準備です。チラシを見て来店したのか、たまたま通りかかったのか、口コミで知ったのか。これが分からなければ、チラシの効果は測れません。
そこで、チラシにクーポンや専用の窓口など、「このチラシを見た人だ」と分かる目印をあらかじめ入れておきます。そのうえで、配った枚数、かかった費用、反響の数を記録していけば、チラシの効果を数字で判断できるようになります。
この記事の要点
- 効果測定の仕組みは、印刷前にチラシに組み込んでおく
- 見るべき数字は「反響数」「反響率」「1件あたりの費用」の3つ
- 反響を数える方法は、クーポン・専用番号・QRコード・合言葉・アンケートの5つ
- 2種類のチラシを比べると、何が効いたのかが分かる
- 結果は記録シートに残し、次のチラシづくりに生かす
チラシの効果測定で見る数字
チラシの効果を判断するときに使う基本の数字は、次のとおりです。難しい計算はなく、割り算だけで出せます。
| 数字 | 計算方法 | 分かること |
|---|---|---|
| 反響数 | チラシを見て問い合わせや来店をした人の数 | チラシがどれだけ人を動かしたか |
| 反響率 | 反響数 ÷ 配布枚数 | 配った枚数に対する反応の割合 |
| 1件あたりの費用(CPA) | チラシにかかった総額 ÷ 反響数 | 1人のお客様を集めるのにいくらかかったか |
| クーポン回収率 | 使われたクーポンの枚数 ÷ 配布枚数 | 特典がどれだけ行動につながったか |
| 売上・利益 | チラシから来たお客様の売上の合計 | 費用に見合う成果があったか |
CPAは、英語で「1件の獲得にかかった費用」を意味する言葉の略で、チラシの費用対効果を考えるうえで特に役立つ数字です。反響率は業種や地域、配り方で大きく変わるため、ほかの店の数字と比べるより、自分のチラシの過去の数字と比べるほうが意味があります。反響率の一般的な考え方はポスティングの反響率でも紹介しています。
反響を数える5つの方法
チラシの反響を測定する方法は、主に次の5つです。業種や、お客様がどう行動するかに合わせて選び、2つ以上を組み合わせるとより正確になります。
1. クーポン
「このチラシをお持ちの方は◯◯円引き」のように、チラシそのものをクーポンにする方法です。使われたチラシを回収すれば、そのまま反響数になります。店頭で受け取ったクーポンは、配ったエリアや種類ごとに分けて保管しておきましょう。クーポン部分にエリアごとの記号を小さく入れておくと、どの地域から来たかも分かります。
2. 専用の電話番号
チラシ専用の電話番号を用意し、その番号にかかってきた件数を数える方法です。電話での問い合わせが多い業種に向いています。追加の電話番号を用意できるサービスを使えば、ふだんの番号とは別に、チラシ用の番号を設けられます。
3. QRコード
チラシにQRコードを載せ、読み取った人がアクセスするページを専用にしておく方法です。チラシ専用のページを作るか、URLの末尾に識別用の文字を付けておけば、アクセス解析のツールでチラシからの訪問を数えられます。予約やネットでの注文が多い業種に向いています。QRコードの入れ方はチラシのQRコードの使い方で詳しく解説しています。
4. 合言葉
「予約のときに『チラシを見た』とお伝えください」「合言葉『◯◯』で特典」のように、口頭で伝えてもらう方法です。チラシを持ってこなくても使えるため、電話予約やネット予約でも数えやすくなります。合言葉をチラシの種類ごとに変えておけば、どのチラシから来たかも分かります。
5. アンケート
来店時や申し込み時に「当店を何で知りましたか」と聞く方法です。受付の用紙や予約フォームに選択肢を入れておくと、答えてもらいやすくなります。クーポンを使わなかった人の中にも、チラシを見て来た人はいるため、アンケートを組み合わせるとチラシの本当の効果に近づけます。
数え漏れを防ぐための準備
どの方法を選んでも、数える人が決まっていなければ記録は漏れてしまいます。受付や電話に出るスタッフ全員に、チラシの配布期間と、確認する言葉(「何を見てご連絡いただきましたか」など)を事前に共有しておきましょう。レジ横や電話の近くに記録用の紙を置き、その場で正の字を書くだけでも、あとから集計しやすくなります。家族経営の店でも、誰がいつ記録するかを決めておくことが、正確な効果測定の第一歩です。
チラシの費用対効果の計算例
ここでは、計算の仕方を分かりやすくするために、仮の数字で費用対効果を計算してみます。
- 配布枚数:5,000枚
- 総額(デザイン・印刷・配布):75,000円
- 反響数(クーポン利用と「チラシを見た」の合計):15件
- 1人あたりの平均の売上:8,000円
この場合、反響率は15÷5,000で0.3%です。1件あたりの費用(CPA)は、75,000円÷15件で5,000円になります。売上は15件×8,000円で120,000円なので、費用の75,000円を上回っています。
ただし、売上から材料費などの原価を引いた利益で考えることも大切です。また、チラシから来たお客様がリピーターになれば、2回目以降の売上も生まれます。1回目の売上だけで判断せず、「お客様が長く通ってくれた場合にいくらになるか」も合わせて考えると、チラシにかけてよい費用の目安が見えてきます。
2種類のチラシで比べるテスト
チラシの効果をさらに高めるには、2種類のチラシを作って比べる方法が有効です。たとえば、キャッチコピーだけを変えたAとBの2種類を用意し、同じ時期に配って反響を比べます。
比べるときは、次の点に気をつけましょう。
- 変えるのは1か所だけにする:キャッチコピーと写真を同時に変えると、どちらが効いたのか分からなくなる
- 同じ時期に配る:季節や天気、行事で反響が変わるため、配る日をそろえる
- 配るエリアの条件を近づける:戸建ての多い地域と集合住宅の多い地域では、反響が変わりやすい
- 見分けられるようにする:クーポンの記号や合言葉をAとBで変えておく
比べる項目としては、キャッチコピー、メインの写真、特典の内容、チラシのサイズ、配る曜日などがあります。反響の差が小さい場合は、偶然の差である可能性もあるため、何度か繰り返して傾向を確かめると確実です。
結果から次のチラシを直す手順
効果測定は、数字を出して終わりではありません。結果を次のチラシに生かしてこそ意味があります。次の手順で振り返りましょう。
- 反響数、反響率、1件あたりの費用を計算する
- 前回や、AとBのチラシの数字と比べる
- 反響が多かった、または少なかった理由を考える(内容、エリア、時期など)
- 次に変える点を1つ決める
- 変えたチラシを配り、同じ方法で効果を測る
反響が少なかった場合、原因はチラシの内容だけとは限りません。配ったエリアが合っていなかった、時期が悪かった、特典の期限が短すぎたといったことも考えられます。来店したお客様に「チラシのどこが気になりましたか」と聞いてみるのも、改善のヒントになります。反響を集めるチラシの考え方は反響が出るチラシの作り方やチラシに載せる内容と原稿の書き方も参考にしてください。
記録シートの作り方
チラシの効果測定を続けるには、結果を1枚の表にまとめて記録しておくのがおすすめです。表計算ソフトやノートに、次のような項目を用意しましょう。
| 項目 | 記入する内容 |
|---|---|
| 配布日 | 配り始めた日と終わった日 |
| チラシの種類 | AかBか、キャッチコピーや特典の内容 |
| 配布方法とエリア | ポスティング、新聞折込、手配りなどと、配った地域 |
| 配布枚数 | 実際に配った枚数 |
| 費用 | デザイン料、印刷費、配布費の合計 |
| 反響数 | クーポン、専用番号、QR、合言葉、アンケートごとの数 |
| 反響率・1件あたりの費用 | 計算した結果 |
| 売上 | チラシから来たお客様の売上 |
| 気づいたこと | 天気、行事、お客様の声など |
反響は、配った直後に集中することが多いものの、しばらくたってから来るお客様もいます。記録はチラシを配った日から数週間ほど続け、特典の有効期限が過ぎた時点でいったん集計すると、比べやすくなります。記録がたまるほど、自分の店に合った配り方やチラシの形が見えてきます。
効果を測りやすいチラシを反響堂で作る
反響堂では、デザイナー歴22年の個人デザイナーが直接担当し、クーポンやQRコード、合言葉など、効果を測る仕組みを入れたチラシのデザインをお手伝いします。デザイン料は税込でA4片面15,000円、A5片面10,000円などのサイズ別の定額で、同じ企画の範囲なら修正は回数無制限です。AとBの2種類を作りたい場合の費用も含めて、料金シミュレーターで目安を確認でき、LINEでのご相談も受け付けています。
よくある質問
チラシの効果測定では何を見ればよいですか?
基本は、反響数、反響率(反響数÷配布枚数)、1件あたりの費用(総額÷反響数)の3つです。あわせて、チラシから来たお客様の売上も記録すると、費用に見合う効果があったかを判断できます。
チラシの反響はどうやって数えればよいですか?
チラシのクーポン、専用の電話番号、専用ページにつながるQRコード、合言葉、来店時のアンケートなどの方法があります。印刷する前に、どの方法で数えるかを決めてチラシに組み込んでおくことが大切です。
クーポン回収率とは何ですか?
配布したチラシのうち、実際に使われたクーポンの割合のことで、使われたクーポンの枚数を配布枚数で割って求めます。特典がどれだけ来店や購入につながったかを知る目安になります。