
チラシにQRコードを載せたのに、思ったほど読み取ってもらえない。そんな悩みはよく聞かれます。QRコードは、ただ置くだけでは「読み取る理由」が伝わりません。この記事では、チラシのQRコードを反応につなげるために、読み取れるサイズの決め方と置く位置、目的別の誘導文言の例、リンク先の作り方、効果を測る方法、入稿データでの扱い、「QRコード」と書くときの商標表記、印刷前の読み取りテストまで、開発元の公式情報をもとにまとめて解説します。
結論:チラシのQRコードは「読み取る理由」を横に書くと反応が上がりやすい
チラシのQRコードで最も大切なのは、QRコードのすぐ横に「読み取ると何があるのか」を書くことです。QRコードだけがぽつんと置かれていても、読む人はわざわざスマホを取り出す理由を感じません。
「こちらから24時間ネット予約」「読み取るだけで初回10%オフのクーポン」のように、読み取った先で得られるものがはっきりしていれば、スマホを向ける手間を惜しまずに行動してもらいやすくなります。あわせて、きちんと読み取れるサイズと位置、読み取った先のページの分かりやすさまで整えることで、チラシとWebをなめらかにつなげられます。
この記事の要点
- QRコードの横に「読み取る理由」と「読み取った先で何ができるか」を書く
- QRコードの大きさは「セルの数×セルの大きさ」で決まる。周りには4セル分の余白が必要
- 反響堂では、手に持って読むチラシなら1辺15〜20mm以上(年配の方向けは25〜30mm)を目安にしている
- チラシに「QRコード」という名前を書くなら、デンソーウェーブの登録商標である旨の表記を入れる
- 印刷前に、実物大で複数のスマホから読み取りテストをする
QRコードのサイズの決め方と置く位置
QRコードの大きさは「セルの数」で決まる
QRコードは、「セル」と呼ばれる白と黒の小さな四角が集まってできています。開発元のデンソーウェーブによると、いちばん小さいバージョン1は21×21セルで、バージョンが1つ上がるごとに1辺のセルが4つずつ増え、バージョン40の177×177セルまであります(QRコードドットコム「情報量とバージョン」)。入れる情報が多いほど、必要なセルの数が増えます。
印刷したときの大きさは、「1辺のセルの数×1セルの大きさ」で決まります。たとえばバージョン2(25×25セル)を1セル0.5mmで印刷すると12.5mm角になり、さらに周りに4セル分の余白が必要です(QRコードドットコム「よくあるご質問」)。
| バージョン | 1辺のセルの数 | 1セル0.5mmのときの大きさ | 余白(4セル分ずつ)を含めた大きさ |
|---|---|---|---|
| 1 | 21セル | 10.5mm | 14.5mm |
| 2 | 25セル | 12.5mm | 16.5mm |
| 3 | 29セル | 14.5mm | 18.5mm |
| 5 | 37セル | 18.5mm | 22.5mm |
| 10 | 57セル | 28.5mm | 32.5mm |
表は、QRコードドットコムの計算方法(1辺のセル数×セルの大きさ、周りに4セル分の余白)にもとづいて計算したものです。長いURLをそのまま入れるとバージョンが上がってセルが細かくなり、同じ大きさでも読み取りにくくなります。URLはできるだけ短くするか、QRコードを大きめにしましょう。
チラシのQRコードのサイズの目安
スマホで読み取れる最小の大きさは、機種や明るさ、セルの数によって変わるため、一律には決められません。反響堂では、次の大きさ(余白を除いた本体の1辺)を目安にしています。
| 使う場面 | 反響堂での目安 | 考え方 |
|---|---|---|
| 手に持って読むチラシ・ショップカード | 1辺15〜20mm以上 | 手元で読み取るので、この程度から |
| URLが長い場合や、年配の方が多い場合 | 1辺25〜30mm程度 | セルが細かくなるぶん、また読み取りに慣れていない方のために大きめにする |
| 壁に貼るポスターなど離れて読むもの | 読み取る距離に合わせて実物でテスト | 離れるほど大きさが必要。貼る場所で実際に試して決める |
どの大きさでも、周りには模様のない余白(4セル分)をとります。余白に文字や写真、背景の模様が食い込むと、読み取れなくなることがあります。
QRコードを置く位置
チラシのQRコードの位置は、読む人が「行動しよう」と思うタイミングで目に入る場所が基本です。多くの場合、紙面の右下や、申込・予約の案内のすぐそばが適しています。
- 予約や申込を促すなら、日時や料金の案内のすぐ近く
- クーポンなら、特典の説明と同じ囲みの中
- 地図につなぐなら、住所や簡易地図の横
避けたいのは、折り目の上、紙の端ぎりぎり、写真や模様の上です。折り目がかかると模様がゆがみ、端に近いと断裁のずれで欠けることがあります。三つ折りのパンフレットなら、折り目をまたがないように1つの面の中に収め、裏表紙や最後に読まれる面の申込案内のそばに置くのが一般的です。はがきやDMでは、申込方法や特典の説明と同じ面に置きましょう。
色とデザインの注意点
QRコードドットコムは、基本は白の背景に黒で印刷するよう案内しています。色の組み合わせによっては読み取れる場合もありますが、組み合わせや色の濃さによっては読み取れなくなるため、実際に使う前に十分な確認が必要です。色を反転させた白い模様や、背景とのコントラストが弱い色は避けましょう。
誤り訂正とロゴ入りQRコード
QRコードには、一部が汚れたり欠けたりしても読み取れる「誤り訂正」という仕組みがあり、復元できる割合によって4つのレベルがあります(QRコードドットコム「誤り訂正機能」)。
| レベル | 復元できる割合(約) | 向いている場面 |
|---|---|---|
| L | 約7% | 汚れにくい環境で、情報量が多いとき |
| M | 約15% | 一般的によく使われるレベル |
| Q | 約25% | 汚れやすい環境 |
| H | 約30% | 汚れやすい環境、中央にロゴを入れるとき |
レベルを上げると汚れに強くなりますが、そのぶんセルが増えてQRコードは大きくなります。中央にロゴを入れたQRコードはこの仕組みを利用したものですが、ロゴが大きすぎると読み取れなくなります。ロゴを入れる場合は誤り訂正レベルを高めにし、必ずテストをしてから使いましょう。
チラシのQRコードの誘導文言の例(予約・クーポン・メニュー)
QRコードの横に添える誘導文言は、「読み取ると何があるか」と「どれくらい簡単か」を短く伝えるのがコツです。目的別の例を紹介します。
| 目的 | 誘導文言の例 |
|---|---|
| 予約 | 24時間いつでもネット予約。空き状況もこちらから |
| クーポン | 読み取るだけで使える、初回限定クーポンはこちら |
| メニュー・料金 | 全メニューと写真はこちらからご覧いただけます |
| LINE登録 | LINEの友だち追加で、次回使える特典をプレゼント |
| 地図・アクセス | 地図アプリで道順を確認できます |
| 資料請求・問い合わせ | 質問だけでもOK。1分で送れるお問い合わせフォーム |
文言は、「今すぐ」「かんたん」「無料」など、行動のハードルを下げる言葉と組み合わせると効果的です。ただし、クーポンの割引内容や期限は正確に書き、読み取った先の内容と食い違わないようにしましょう。
スマホに慣れていない方への書き方
スマホの操作に不慣れな方が多い地域や業種では、読み取り方をひと言添えると親切です。
- 「スマホのカメラを開いて、この四角にかざしてください」
- 「画面に出てきた文字(リンク)を押すと、ページが開きます」
- 「読み取れないときは、お電話でもご予約いただけます」
あわせて、QRコードが使えない人のために、電話番号や店名での検索方法も併記しておきましょう。
反響堂の制作事例
自治体 習い事応援事業 告知チラシリンク先の作り方(専用ページ・LINE・Googleマップ)
QRコードで大切なのは、読み取った先の体験です。せっかく読み取ってもらっても、リンク先が分かりにくければ、そこで離れてしまいます。
チラシ専用のページを用意する
ホームページのトップにそのままつなぐより、チラシの内容に合わせた専用ページを用意するほうが効果的です。チラシで紹介したキャンペーンやクーポンが、ページを開いた瞬間に目に入るようにしておくと、読む人が迷いません。
ページは必ずスマホで見やすい作りにしましょう。文字が小さすぎる、予約ボタンが見つからない、表示が遅いといったページは、読み取った人をがっかりさせてしまいます。
LINEに誘導する
チラシからLINEに誘導すると、一度きりの接点で終わらず、その後もお知らせやクーポンを届けられる関係を作れます。LINE公式アカウントでは、友だち追加用のQRコードを管理画面から作成できます。
LINE誘導を成功させるには、「友だち追加すると何が届くのか」を具体的に書くことが大切です。「お得な情報をお届け」よりも、「次回使える500円引きクーポン」「空き状況をLINEでお知らせ」のように、中身が想像できる書き方にしましょう。
Googleマップにつなぐ
初めて来店する人にとって、場所が分かることは大きな安心材料です。Googleマップのお店の情報を開く共有リンクをQRコードにしておくと、読み取るだけで道順を確認できます。お店の情報に営業時間や写真が登録されていれば、口コミと合わせて見てもらうこともできます。
QRコードで効果を測る方法
QRコードは、チラシの効果を数字で確かめられる便利な仕組みでもあります。紙のチラシは反応を測りにくいといわれますが、QRコードを工夫すれば、どれくらいの人がチラシを見て行動したかが分かります。
- チラシ専用のURLにする:ほかの経路からは訪れない専用ページにすれば、そのページへのアクセス数がそのままチラシ経由の数になります。
- URLに目印をつける:アクセス解析ツールを使っている場合は、URLの末尾に「チラシから来た」と分かる目印(パラメータ)をつけておくと、ほかの経路と分けて集計できます。
- 配布エリアや媒体ごとにQRコードを分ける:A地区とB地区、ポスティングと店頭配布など、QRコードのリンク先を分けておくと、どこの反応が良かったかを比べられます。
- クーポンの使用数と合わせて見る:アクセス数だけでなく、実際の予約数やクーポンの使用数も記録すると、より正確に効果を判断できます。
読み取り回数を集計できる、リンク先をあとから変更できるといった機能を持つQRコード作成サービスもあります。便利ですが、サービスが終了したり有料に切り替わったりすると、配布済みのチラシのQRコードが使えなくなるおそれがあります。長く使うチラシでは、自分で管理できるURLをQRコードにするほうが安心です。目印をつけるとURLが長くなり、QRコードのセルも増えるため、大きさとのバランスも見ておきましょう。効果測定の考え方はチラシの効果測定の方法でも詳しく紹介しています。
印刷前に必ずする読み取りテスト
QRコードは、画面上で読み取れても、印刷すると読み取れないことがあります。何千枚も刷ってから気づくことがないよう、入稿前に次の手順でテストしましょう。
- デザインを実物大で紙に印刷する
- iPhoneとAndroidなど、機種の違う2台以上のスマホで読み取る
- 標準のカメラアプリで読み取れるかを確かめる
- 明るい場所と、少し暗い室内の両方で試す
- 読み取った先のページが正しく開くか、リンク切れがないかを確認する
- クーポンや予約フォームが実際に使えるか、最後まで操作してみる
光沢のある紙やPP加工を施した紙では、照明の反射で読み取りにくくなることがあります。反射しやすい仕様を選ぶ場合は、とくに念入りに確かめましょう。
入稿データでのQRコードの扱い
デザインデータにQRコードを入れるときは、次の3点を守ると、印刷でぼやけたり読み取れなくなったりするのを防げます。
- ベクター形式で入れる:QRコードの作成ツールで、SVGやEPSなど拡大・縮小しても粗くならない形式で書き出して配置するのが理想です。画像(PNGなど)しか使えない場合は、あとから大きく引き伸ばさず、使う大きさより大きめの画像を用意します。
- 黒はK100だけで:QRコードの黒を4色を混ぜた黒にすると、版のわずかなずれで輪郭がにじむことがあります。CMYKのK(黒)100%だけで作ると、くっきり印刷できます。
- 縦横の比率を変えない:配置するときに縦だけ・横だけを伸ばすと、セルの形がゆがんで読み取れなくなることがあります。拡大・縮小は縦横同じ比率で行います。
黒の作り方についてはCMYKとRGBの違いで、断裁のずれと文字を置く範囲については塗り足しとトンボの基本でも解説しています。
「QRコード」と書くときの商標表記
QRコードという名前は、株式会社デンソーウェーブの登録商標です。一方、JIS規格やISO規格に定められたQRコードそのものは、ライセンスなしで誰でも自由に使えます(QRコードドットコム)。気をつけたいのは、チラシに「QRコード」という名前を書く場合です。
デンソーウェーブは、法人や商品の広告など、不特定多数の人に向けた媒体でQRコード(名称)を使う場合は、登録商標文を掲載するよう求めています(デンソーウェーブ FAQ)。和文の例は次のとおりです(登録商標文の例)。
- QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です
掲載する場所はデザインに合わせて決めてよく、名前を使った印刷物ごとに掲載します。カードなど小さな印刷物で書くスペースがない場合は、QRコードを読み取った先のページに掲載する方法も案内されています(スペースが無いとき)。「QRコードから予約」ではなく「スマホで読み取って予約」のように名前を使わずに書けば、表記は必要ありません。
反響堂の制作事例
法律事務所 口コミ投稿のお願いチラシチラシとSNS・Webを組み合わせるコツ
QRコードは、紙のチラシとSNSやWebをつなぐ橋渡し役です。チラシとSNSを連動させるときは、次の点を意識すると、それぞれの良さを生かせます。
- 役割を分ける:チラシは「知ってもらう・興味を持ってもらう」、Webは「詳しく知ってもらう・申し込んでもらう」と役割を分け、チラシに情報を詰め込みすぎないようにします。
- QRコードは1つか2つに絞る:ホームページ、Instagram、LINE、予約サイトとQRコードを並べると、どれを読めばよいか迷ってしまいます。いちばん行動してほしいものを1つ選び、大きく載せましょう。
- SNSの最新情報で補う:チラシには載せきれない日々の様子や空き状況は、SNSでこまめに発信します。チラシには「最新情報はInstagramで」と一言添えるだけでも、つながりが生まれます。
- デザインをそろえる:チラシとリンク先のページで色や写真をそろえると、「さっきのチラシの続きだ」と安心して読み進めてもらえます。
紙とWebの組み合わせ方全体については、紙のチラシとWeb広告の違いと組み合わせ方もあわせてご覧ください。
反響堂でQRコードつきのチラシを作る場合
反響堂では、デザイナー歴22年の個人デザイナーが、QRコードのサイズや位置、誘導文言、商標表記まで含めてチラシを直接デザインします。QRコードと地図の作成は無料です。デザイン料は税抜でA4片面15,000円、A5片面10,000円、はがき片面8,000円などのサイズ別定額です。リンク先のURLやLINEのQRコードをお送りいただければ、紙面に合わせて配置します。費用は料金シミュレーターで確認でき、LINEでの相談も受け付けています。
QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です。QRコードの仕様と商標に関する記述は、QRコードドットコムとデンソーウェーブのFAQ(2026年9月27日に確認)にもとづいています。
よくある質問
チラシに載せるQRコードは何mmくらいが適切ですか?
QRコードの大きさは、1辺のセルの数×1セルの大きさで決まり、周りに4セル分の余白が必要です。反響堂では、手に持って読むチラシなら本体の1辺15〜20mm以上、URLが長い場合や年配の方が多い場合は25〜30mm程度を目安にしています。必ず実物大で読み取りテストをしましょう。
QRコードはチラシのどこに置けばよいですか?
予約や申込の案内、クーポンの説明、住所や地図など、読む人が行動しようと思う情報のすぐそばに置くのが基本です。多くの場合、紙面の右下が適しています。折り目の上や紙の端ぎりぎり、写真の上は避けましょう。
チラシに「QRコード」と書くときに必要な表記はありますか?
「QRコード」は株式会社デンソーウェーブの登録商標です。広告などで名前を使う場合は、「QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です」といった登録商標文の掲載が求められています。QRコードそのものはライセンスなしで使えます。
誤り訂正レベルはどれを選べばよいですか?
QRコードにはL(約7%)、M(約15%)、Q(約25%)、H(約30%)の4つのレベルがあり、一般的にはMで運用されることが多いとされています。中央にロゴを入れる場合や汚れやすい場所では、高めのレベルを選びます。
QRコードでチラシの効果を測ることはできますか?
チラシ専用のページにつなぐ、URLに目印をつける、配布エリアごとにQRコードを分けるといった方法で、チラシ経由のアクセス数を把握できます。実際の予約数やクーポンの使用数と合わせて記録すると、より正確に判断できます。




