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デザインのコツ

シニア向けチラシの作り方|高齢の方に読まれる文字・色・言葉のコツ

公開日 |反響堂 代表デザイナー(歴22年)

介護サービス、健康教室、住まいのリフォーム、趣味の講座など、シニア層に向けたチラシを作る機会は増えています。ところが、若い世代の感覚で作ったチラシは、高齢の方にとって「字が小さくて読めない」「言葉の意味が分からない」ものになりがちです。この記事では、シニア向けチラシの作り方を、文字の大きさ、色、言葉づかい、申し込みの導線、写真、配り方の順に解説します。

結論:シニア向けチラシは「大きく・はっきり・短く」

シニア向けのチラシで何より大切なのは、読む人の目と気持ちに負担をかけないことです。年齢を重ねると、小さな文字や薄い色が見えにくくなり、長い文章を読むのもおっくうになりがちです。

そこで意識したいのが、「大きく・はっきり・短く」の3つです。

  • 大きく:文字も写真も、ひと回り大きく使う
  • はっきり:背景と文字の色の差をしっかりつける
  • 短く:1文を短くし、載せる情報をしぼる

この考え方は、年齢や見え方の違いにかかわらず、誰にとっても読みやすいユニバーサルデザインの考え方にも通じます。シニア向けに読みやすく作ったチラシは、結果として若い世代にも読みやすいチラシになります。

この記事の要点

  • 本文の文字は、一般的なチラシよりひと回り大きくする
  • 細い書体や薄い色を避け、背景と文字の色の差をはっきりつける
  • カタカナ語や専門用語は、なじみのある言葉に言い換える
  • 電話番号と受付時間を大きく載せ、申し込みの手順を分かりやすくする
  • 新聞折込や手渡しなど、シニア層が受け取りやすい方法で届ける

シニア向けチラシで見やすい文字の大きさとフォント

シニア向けの文字サイズの目安

シニア向けチラシの文字サイズは、一般的なチラシよりひと回り大きくするのが基本です。目安は次のとおりです。

要素一般的なチラシの目安シニア向けの目安
本文9〜11pt程度12〜14pt程度以上
見出し14〜18pt程度18〜24pt程度以上
電話番号16pt程度24pt程度以上
注意書き7〜8pt程度10pt程度以上

1ptは約0.35mmです。紙のサイズや読む距離によって適した大きさは変わるため、あくまで目安として考えてください。迷ったら実際の大きさで印刷し、実際にシニアの方に読んでもらうのが確実です。文字の大きさ全般についてはチラシの文字サイズの目安でも解説しています。

フォントは太めで形が分かりやすいものを

フォント(書体)は、線の太さが均一なゴシック体が読みやすいとされています。明朝体は上品な印象がありますが、横の線が細いため、小さな文字では見えにくくなることがあります。

読みやすさに配慮して作られた「UDフォント(ユニバーサルデザインフォント)」を使うのもおすすめです。文字の形が分かりやすく、「3」と「8」、「ぱ」と「ば」のような似た文字も見分けやすくなるよう工夫されています。

行間と文字の詰めすぎにも注意

文字を大きくしても、行と行の間が詰まっていると読みにくくなります。行間は少し広めにとり、1行の長さも長くなりすぎないようにします。情報を詰め込むより、余白を残したほうが、結果として最後まで読んでもらえます。

見分けやすい色とコントラスト

年齢を重ねると、目の水晶体が少しずつ黄色みを帯びてくるため、色の見え方が変わると言われています。特に、青と黒、黄色と白のような組み合わせは、区別がつきにくくなることがあります。

避けたい組み合わせ理由おすすめの組み合わせ
白地に黄色の文字色の差が小さく、ほとんど見えない白地に黒や濃紺の文字
黒地に濃い青の文字暗い色同士で区別がつきにくい濃い色の背景に白の太い文字
薄いグレーの文字かすれて見える濃いグレーか黒の文字
写真の上に直接のせた文字背景の模様に文字が埋もれる文字の下に色の帯を敷く

また、赤と緑の区別がつきにくい見え方の人もいます。「赤い字の部分が割引です」のように色だけで情報を伝えるのではなく、文字や記号でも区別がつくようにしておくと、より多くの人に伝わります。配色の基本はチラシの配色のコツも参考にしてください。

カタカナ語・専門用語を避ける言い換え

作り手にとっては当たり前の言葉でも、シニア層にはなじみがない言葉は少なくありません。カタカナ語や業界の言葉は、できるだけ分かりやすい言葉に言い換えましょう。

伝わりにくい言葉言い換えの例
エントリー申し込み
リーズナブルお手ごろな価格
サブスク毎月定額のサービス
キャッシュレス決済カードなどでのお支払い
アクセス行き方、交通のご案内
デイサービス(初めて知る方向け)日帰りで通える介護のサービス

また、1文を短く区切り、「〜ので、〜ですが、〜のため」とつなげすぎないことも大切です。大事なことは、遠回しな表現ではなく、はっきり書きます。

一方で、子ども扱いするような言葉づかいは避けましょう。「おじいちゃん、おばあちゃん」と呼びかけるより、「〇〇にお住まいの皆さまへ」のように、敬意のある呼びかけのほうが好まれます。

電話で申し込みやすい導線を作る

シニア層は、インターネットより電話での申し込みや問い合わせを選ぶ人がまだ多い世代です。QRコードやホームページだけでなく、電話での申し込み方法をいちばん分かりやすく載せましょう。

  1. 電話番号を大きく載せる:チラシの下部など、決まった場所に大きく配置します。
  2. 受付時間と定休日を書く:「いつ電話すればつながるか」が分からないと、電話をためらってしまいます。
  3. 電話で伝えることを書いておく:「チラシを見たとお伝えください」とひと言添えると、話を切り出しやすくなります。
  4. 申し込みの流れを番号で示す:「お電話→日程のご相談→当日ご来店」のように、何をすればよいかを順番に示します。
  5. 場所の情報を具体的に:地図、目印になる建物、駐車場や送迎の有無、バス停からの道順を載せます。

はがきやFAXで申し込める形にするのも、シニア層には喜ばれることがあります。

安心感を伝える写真と表現

シニア向けの商品やサービスでは、「この会社は信用できるか」「強引に売り込まれないか」を気にする方が多くいます。安心感を伝える工夫が、申し込みのハードルを下げます。

  • スタッフの顔写真を載せる:どんな人が対応してくれるのかが分かると、安心して問い合わせできます。
  • 会社名・所在地・連絡先をはっきり書く:誰が出しているチラシかが明確であることは、信頼の基本です。
  • 料金は分かりやすく書く:「〇〇円から」だけでなく、よくある例の総額を示すと、不安が減ります。
  • 不安をあおりすぎない:「今すぐやらないと大変なことに」のような表現は、かえって警戒されます。

写真は、明るく清潔感のあるものを選び、実際のスタッフや施設の写真を使うのがおすすめです。モデル写真ばかりだと、実際の様子が伝わりにくくなります。

本記事は一般的な情報で、法的助言ではありません。最新の制度・個別の判断は公式情報や専門家にご確認ください。訪問販売や健康に関わる商品・サービスなどでは、表示や勧誘について法律上のルールがある場合があります。

シニア層に届くチラシの配り方

シニア向けのチラシは、配り方も大切です。シニア層が受け取りやすい方法を選びましょう。

  • 新聞折込:新聞を購読している割合が比較的高い世代のため、シニア向けのサービスと相性の良い方法です。
  • ポスティング:戸建ての多い住宅地など、地域をしぼって届けられます。
  • 設置:病院や薬局、公民館、地域の集会所などに置かせてもらう方法です。施設ごとのルールを確認してから依頼します。
  • 手渡し:体験会やイベントの場で、説明しながら渡すと、内容を理解してもらいやすくなります。
  • DM:すでに利用したことのある方やご家族に、はがきで案内する方法です。

また、シニア向けのサービスでは、本人だけでなく、離れて暮らす子ども世代が情報を探していることもあります。ご家族にも伝わるよう、「ご家族の方からのご相談も受け付けています」とひと言添えるのも効果的です。介護サービスのチラシについては介護施設のチラシの作り方でも詳しく紹介しています。

印刷前に確認したいシニア向けチラシのチェックリスト

チラシが仕上がったら、印刷する前に次の項目を確認しましょう。できれば、実際に対象の年代に近い方に見てもらうのが理想です。

  1. 実際の大きさで印刷して、眼鏡をかけずに本文が読めるか
  2. いちばん伝えたいことが、ひと目で分かる位置に大きく書かれているか
  3. 電話番号、受付時間、定休日がすぐに見つかるか
  4. 意味の分かりにくいカタカナ語や略語が残っていないか
  5. 薄い色の文字や、写真の上に直接のせた読みにくい文字がないか
  6. 料金や日時など、大事な数字に間違いがないか
  7. 誰が出しているチラシか(会社名・所在地・連絡先)がはっきりしているか

作った本人は内容を知っているため、読みにくさに気づきにくいものです。第三者の目で確認することで、思わぬ見落としを防げます。

シニア向けチラシのデザインは反響堂へ

反響堂では、デザイナー歴22年の個人デザイナーが、読みやすさに配慮したシニア向けのチラシを直接担当します。介護サービスや地域の教室、住まいのサービスなど、高齢の方に向けたチラシのご相談も受け付けています(介護・福祉のチラシ制作)。デザイン料は税込でA4片面15,000円、両面25,000円、B4片面20,000円などサイズごとの定額で、同じ企画の範囲なら修正は無制限です。料金は料金シミュレーターで確認でき、LINEでの相談も可能です。

よくある質問

シニア向けチラシの文字サイズはどのくらいがよいですか?

一般的なチラシよりひと回り大きくするのが基本で、本文は12〜14pt程度以上、見出しは18〜24pt程度以上がひとつの目安です。紙のサイズや読む距離で変わるため、実際の大きさで印刷して読んでもらうと確実です。

高齢者に読みやすいフォントはありますか?

線の太さが均一なゴシック体や、読みやすさに配慮して作られたUDフォント(ユニバーサルデザインフォント)がおすすめです。細い明朝体は、小さな文字では見えにくくなることがあります。

シニア向けのチラシで避けたい色はありますか?

白地に黄色の文字や、黒地に濃い青の文字など、色の差が小さい組み合わせは見えにくくなります。背景と文字の明るさの差をはっきりつけ、色だけで情報を区別しないようにすると、多くの人に伝わりやすくなります。

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