「チラシを配ったのに、思ったほどお客様が来なかった」。飲食店のチラシは、料理の魅力とお店への行きやすさが一瞬で伝わるかどうかで反応が大きく変わります。この記事では、来店につながるチラシの考え方を、メニュー写真・クーポン・地図の3つの見せ方を中心に解説します。スマホで料理を撮るコツや、価格・産地の表示で気をつけたいことも紹介するので、次のチラシづくりにそのまま役立ててください。
結論:飲食店のチラシは「食べたい」「行ける」「今行く理由」で決まる
飲食店のチラシを手に取った人が来店するまでには、3つの気持ちが必要です。料理を見て「食べたい」と思うこと、場所や営業時間を見て「行ける」と思うこと、そしてクーポンや期間限定メニューで「今行こう」と思うことです。
この3つを担うのが、メニュー写真、地図とアクセス、クーポンです。どれか1つでも欠けると、「おいしそうだけど場所が分からない」「行けそうだけど、いつでもいいか」と、来店の手前で止まってしまいます。
この記事の要点
- メニュー写真は主役を1品に絞り、大きく見せる
- スマホの写真でも、光と角度に気をつければ十分に使える
- クーポンは目的に合わせて選び、期限と条件をはっきり書く
- 地図は目印と入口を中心に、必要な情報だけに絞る
- 価格・産地・写真の表示は、実際の内容と合っているかを確認する
メニュー写真の見せ方
飲食店のチラシで、最初に目に入るのは料理の写真です。文字を読む前に「おいしそう」と感じてもらえるかどうかで、その先を読んでもらえるかが決まります。
主役の1品を大きく見せる
メニューの写真をたくさん並べたくなりますが、小さな写真が10枚並ぶより、看板メニュー1品を大きく載せるほうが印象に残ります。主役を1品決めて紙面の3分の1ほどを使い、ほかのメニューは小さめの写真や文字で添える形にすると、全体にメリハリが出ます。
スマホで料理をおいしく撮るコツ
プロの撮影でなくても、スマホの写真で十分に伝わるチラシは作れます。ポイントは次のとおりです。
- 窓際などの明るい自然光で撮る。照明の真下は影が強く出やすい
- 真上からより、斜め上から撮ると立体感と量が伝わりやすい
- 料理に近づいて撮り、余計な背景を入れない
- できたてのツヤや湯気があるうちに撮る
- 同じ料理を角度を変えて何枚か撮り、あとで選ぶ
フラッシュを使うと色が平らになりやすいので、明るい場所で撮るほうが自然に仕上がります。写真が暗めでも、デザインの段階で明るさや色味をある程度整えることはできます。
写真と実物をかけ離れさせない
写真はおいしそうに見せることが大切ですが、実際に出てくる料理と量や盛り付けが大きく違うと、がっかりされてしまいます。「写真はイメージです」と添えても、実物とかけ離れた写真を使ってよいことにはなりません。実際に提供している料理を撮るのが基本です。
クーポンの設計:目的に合わせて選ぶ
クーポンは「今行く理由」をつくる強い味方です。ただし、ただ割引を大きくすればよいわけではありません。新しいお客様に来てほしいのか、平日の空いている時間を埋めたいのか、目的によって向いているクーポンは変わります。
| クーポンの種類 | 向いている目的 | 気をつけたいこと |
|---|---|---|
| 割引(〇〇円引き・〇%引き) | 初めてのお客様の来店のきっかけづくり | 対象メニューと、ほかの割引と一緒に使えるかを明記する |
| 1品サービス(ドリンク・デザートなど) | 客単価を下げずに来店を促したいとき | サービスの内容と数量をはっきり書く |
| 時間帯限定(平日ランチ・早い時間など) | 空いている時間帯のお客様を増やしたいとき | 使える曜日と時間帯を分かりやすく書く |
| 次回来店用 | 一度来たお客様にもう一度来てもらいたいとき | 有効期限を長すぎず短すぎない範囲に設定する |
割引の大きさより「使いやすさ」
割引額を大きくすれば来店は増えやすくなりますが、そのぶん利益は減ります。また、割引目当てのお客様ばかりが集まると、クーポンがなくなったとたんに来店が止まることもあります。大きな割引よりも、看板メニューを試してもらえる内容や、次の来店につながる内容のほうが、長い目で見てお店の力になることが多いものです。
期限と条件は必ず書く
クーポンには、有効期限、1組あたりの利用枚数、対象メニュー、ほかのサービスとの併用の可否を書いておきましょう。期限がないと「そのうち行こう」で終わりやすく、条件があいまいだと会計のときにトラブルになりかねません。
切り取り線と持参の案内
クーポンは切り取り線をつけて、チラシの端に配置するのが定番です。「このチラシをご持参ください」「会計時にご提示ください」と使い方を書いておくと、お客様も迷いません。回収したクーポンの枚数を数えれば、チラシの反響を測ることにもつながります。
地図とアクセスの見せ方
「行ってみたい」と思った人が次に探すのが、お店の場所です。地図が分かりにくいと、せっかくの来店意欲がそこで止まってしまいます。
- 目印を入れる:駅の出口、交差点の名前、よく知られた建物など、初めての人でも分かる目印を入れます。
- 情報を絞る:道路や建物をすべて描くと、かえって見づらくなります。駅やバス停からお店までの道筋に関係するものだけを残しましょう。
- 入口と階数を書く:ビルの2階や地下にあるお店は、「〇〇ビル2階」「階段を上がってすぐ」など、入口の場所まで書くと迷われません。
- 駐車場の有無:車で来る人が多い地域では、駐車場の有無と台数、近くの提携駐車場の情報が来店の決め手になります。
- 地図アプリへの案内:QRコードで地図アプリの店舗情報につなげると、スマホで道案内を使いたい人にも便利です。
地図のそばには、営業時間、定休日、電話番号をまとめて置きます。ランチとディナーで営業時間が違う場合や、ラストオーダーの時間も書いておくと親切です。
目的別のチラシの組み立て方
同じ飲食店のチラシでも、目的によって主役にする情報が変わります。よくある5つの目的ごとに、組み立ての考え方を紹介します。
新規オープン・リニューアル
オープン日を大きく打ち出し、お店のコンセプトと看板メニューを伝えます。オープン記念の特典をつける場合は、期間を明記しましょう。開店時の告知の考え方は開店・オープンチラシ制作のページでも紹介しています。
ランチの集客
近くで働く人や家事の合間の人に向けて、価格、提供の早さ、日替わりの内容など、「昼に気軽に使える」ことを伝えます。
宴会・貸切
コースの内容と価格、人数の目安、飲み放題の有無、予約の締め切りを表で整理します。幹事さんが比べやすいことが大切です。
テイクアウト・宅配
メニューと価格の一覧、注文方法、受け取りまでの時間を分かりやすく載せます。冷蔵庫に貼ってもらえるよう、はがきサイズやA5サイズにするのも一つの方法です。
季節・期間限定メニュー
季節の食材を使ったメニューや期間限定の料理は、「今行く理由」をつくりやすい題材です。提供期間をはっきり書き、写真を大きく見せましょう。毎年同じ時期に出すメニューなら、チラシのデザインを使い回しやすく、刷り直しの手間も抑えられます。
価格・産地・写真の表示で気をつけたいこと
飲食店のチラシも、景品表示法などの広告のルールの対象です。実際よりも著しく良いと思わせる表示や、実際よりも著しくお得だと思わせる表示は禁止されています。
- 価格:税込価格で表示するのが基本です。「通常〇〇円のところ」と比べて安さを見せる場合は、その通常価格で実際に販売していた実績が必要です。
- 産地・食材:「国産」「〇〇県産」「手作り」などの表示は、実際の内容と合っているかを確認します。仕入れ先が変わったときは、チラシの表記も見直しましょう。
- 写真:前に触れたとおり、実際の料理と量や内容が大きく違う写真は避けます。
- アレルギー:店内で調理して提供する料理は、食品表示法のアレルギー表示の義務の対象外とされていますが、気にされるお客様は少なくありません。「アレルギーについてはスタッフにお尋ねください」と添えておくと安心です。
- お酒:お酒の案内を載せる場合は、20歳未満の飲酒は法律で禁止されている旨を添えるのが一般的です。
表示に関するルールの適用は、個別の内容によって判断が分かれることがあります。本記事は一般的な情報をまとめたもので、法的助言ではありません。最終的には所管の行政機関(消費者庁や保健所など)・業界団体の資料や専門家にご確認ください。
配ったあとに反響を確かめる
チラシを配ったら、どれだけ来店につながったかを確かめましょう。クーポンの回収枚数を数える、配布したエリアごとにクーポンの記号を変える、来店時に「何を見て来られましたか」と聞く、といった方法があります。
配布日、エリア、部数、回収したクーポンの枚数を記録しておくと、次にどのエリアへ、どんな内容で配ればよいかが見えてきます。チラシの中身の見直し方は反響が出るチラシの共通点でも詳しく紹介しています。
反響堂の料金目安
反響堂では、デザイナー歴22年の個人デザイナーが直接担当します。メニュー写真はスマホで撮ったもので大丈夫です。デザイン料は税込でA5片面10,000円、A4片面15,000円、はがき片面8,000円など、サイズごとの定額で、同じ企画の範囲なら修正は回数無制限です。印刷込みの場合はA5片面1,000部で14,400円、A4片面1,000部で19,500円(標準納期・コート90kg・送料込み、時期により変動する目安)です。飲食店向けの作り方は飲食店のチラシ制作のページで、ほかのサイズや部数は料金シミュレーターで確認できます。メニューがまだ決まりきっていない段階でも、LINEで気軽にご相談ください。
よくある質問
飲食店のチラシの写真はスマホで撮ったものでも大丈夫ですか?
大丈夫です。窓際などの明るい自然光で、斜め上から料理に近づいて撮ると、おいしさが伝わりやすくなります。できたてのうちに角度を変えて何枚か撮り、あとから選ぶのがおすすめです。
チラシのクーポンには何を書いておけばよいですか?
有効期限、1組あたりの利用枚数、対象メニュー、ほかのサービスとの併用の可否、使い方(チラシの持参や会計時の提示など)を書いておきましょう。条件をはっきりさせることで、会計時のトラブルを防げます。
飲食店のチラシはどのサイズがよいですか?
メニューや地図をしっかり見せたい場合はA4、手に取りやすさや保存してもらうことを重視する場合はA5やはがきサイズが向いています。テイクアウトのメニューは、冷蔵庫に貼りやすい小さめのサイズも一つの選択肢です。