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パンフレット

パンフレットデザインのコツ|手に取られる表紙と読まれる中面の作り方

公開日 |反響堂 代表デザイナー(歴22年)

せっかく作ったパンフレットも、手に取ってもらえなければ読まれず、開いても読みにくければ内容は伝わりません。パンフレットのデザインで大切なのは、おしゃれに見せることより「手に取られる表紙」と「迷わず読める中面」を作ることです。この記事では、表紙と中面のレイアウトの考え方から、写真・配色・フォント・余白のルールまで、パンフレットデザインのコツを具体的に解説します。

結論:パンフレットデザインは表紙を「1秒」、中面を「見出しだけで分かる」ように

パンフレットのデザインで押さえたいことは、突き詰めると2つです。1つ目は、表紙で「誰のための、何のパンフレットか」が1秒で分かること。2つ目は、中面を開いたときに、見出しを拾い読みするだけでおおよその内容が分かることです。

パンフレットは、ラックに並べられたり、展示会でたくさんの資料と一緒に渡されたりします。受け取った人は、表紙をちらっと見て「自分に関係があるか」を判断し、関係がありそうなら中を開きます。そして、中面をざっと眺めて、気になった部分だけを読みます。この読まれ方に合わせてデザインすることが、パンフレットデザインのコツです。

パンフレットデザインのコツ5つ

  • 表紙には「誰のための何か」が分かるひと言を入れる
  • 中面は1ページずつではなく、見開き単位でレイアウトする
  • 写真は実物を使い、1枚を大きく見せる場面を作る
  • 色とフォントのルールを最初に決めて、全ページでそろえる
  • 余白を削らず、情報を絞る

表紙デザインの考え方と良い例の共通点

パンフレットの表紙デザインは、中身の要約ではなく「入り口」です。すべてを伝えようとせず、手に取って開いてもらうことに役割を絞ると、デザインの方向が定まります。

表紙に入れる要素

  • 名称:会社名、サービス名、施設名など
  • 誰のための何かが分かるひと言:「はじめての方のための住まいのリフォーム案内」のように、対象と内容が伝わる言葉
  • メインのビジュアル:雰囲気を伝える写真やイラストを1点
  • ロゴ:小さくても必ず入れる

表紙に要素を詰め込みすぎると、ひと目で内容が伝わらなくなります。サービスの一覧や料金などは中面に任せて、表紙はシンプルにまとめるのが基本です。

良い表紙に共通するポイント

手に取られやすい表紙には、いくつかの共通点があります。まず、写真やビジュアルが1つに絞られていて、何を伝えたいかがはっきりしていること。次に、文字の量が少なく、名称とひと言が読みやすい位置と大きさで置かれていること。そして、会社やお店の雰囲気に合った色使いになっていることです。

ラックに置く場合は、上部に名称やひと言を置くのが効果的です。ラックに差し込むと下の部分が隠れてしまうことが多いため、大事な文字が下にあると見えなくなります。置き場所が決まっているなら、実際にどう見えるかを想定してレイアウトしましょう。

中面のレイアウト:見開きで考える

パンフレットのレイアウトで見落としがちなのが、読む人は「見開き」で見ているということです。二つ折りや中綴じの冊子を開くと、左右の2ページが同時に目に入ります。1ページずつ別々にデザインすると、見開きにしたときにバラバラな印象になってしまいます。

見開きレイアウトの基本

  1. 見開きごとにテーマを1つ決める(例:左右で「サービス紹介」)
  2. 見開きの中で最も目立たせる要素(大きな写真や見出し)を1つ決める
  3. 視線の流れ(横書きなら左上から右下へ)に沿って、見出し・写真・本文を配置する
  4. 全ページで、見出しの位置や本文の幅、写真の配置ルールをそろえる

横書きのパンフレットでは、読む人の視線は左上から右下へ、アルファベットの「Z」を描くように動くと言われます。見出しを左上に、行動を促す情報を右下に置くと、自然な流れで読んでもらえます。

三つ折りパンフレットのレイアウト

三つ折りの場合は、開く順番によって見える面が変わるのが特徴です。表紙をめくると内側に折り込まれた面が現れ、さらに開くと中面の3面が一度に広がります。「最初に何を見せ、次に何を見せるか」という順番を意識して、面ごとの役割を決めましょう。折り目の上に文字や人の顔がかからないよう配置することも大切です。詳しい作り方は三つ折りパンフレットの作り方で紹介しています。

写真の選び方と使い方

パンフレットの印象は、写真で大きく変わります。同じレイアウトでも、写真の質によって「信頼できそう」とも「なんとなく不安」とも受け取られます。

実物の写真を優先する

素材サイトの写真はきれいですが、どこかで見たような印象になりがちで、会社やお店ならではの魅力は伝わりにくくなります。外観、内観、仕事中の様子、スタッフの表情、実際の商品など、実物の写真を使うほうが読む人の安心感につながります。

写真の使い方のコツ

  • 大小のメリハリをつける:すべての写真を同じ大きさで並べるより、1枚を大きく、他を小さく配置すると見やすくなります。
  • 写真のトーンをそろえる:明るさや色味がバラバラだと、全体がまとまりません。
  • 人物の視線の向きを意識する:写真の人物がページの外側を向いていると、読む人の視線も外へ流れます。内側を向く配置が基本です。
  • 解像度を確認する:印刷には、仕上がりサイズで350dpi程度の解像度が目安です。

スマホで撮影した写真でも、明るい場所で水平を意識して撮れば、十分パンフレットに使えることがあります。写真の撮り方についてはチラシ・パンフレットの写真の撮り方も参考にしてください。

配色とフォントのルールを決める

パンフレットのように複数のページがある印刷物では、最初にデザインのルールを決めておくことが、統一感を出すいちばんの近道です。

配色のルール

配色は、ベースの色(背景など広い面積に使う色)、メインの色(会社やお店のイメージを表す色)、アクセントの色(強調したい部分だけに使う色)の3つを決めるのが基本です。ロゴの色やお店のイメージカラーがあれば、それをメインの色にすると、ブランドの印象がそろいます。使う色を増やしすぎると、ページごとに印象がばらつくため注意しましょう。配色の考え方はチラシの配色のコツでも詳しく解説しています。

フォントのルール

フォントは、見出し用と本文用の2種類、多くても3種類までに絞ります。見出しの大きさ、本文の大きさ、行間なども全ページで統一しましょう。

決めておくルール決め方の例
メインの色ロゴやお店のイメージカラーに合わせる
アクセントの色メインの色と相性がよく、目立つ色を1つ
見出しのフォント太めのゴシック体、または上品な明朝体
本文のフォント読みやすいゴシック体や明朝体、本文は9〜10pt以上
写真の配置角の形(角丸か直角か)や余白の幅をそろえる
ページの余白紙の端から文字までの距離を全ページで共通にする

「おしゃれなパンフレットにしたい」と考えると、つい特別な装飾やフォントを使いたくなります。しかし、おしゃれに見えるパンフレットの多くは、実はこうしたルールが徹底されていて、色も書体も少ないのが特徴です。

余白と情報量のバランス

パンフレットのデザインでよくある失敗が、余白を削って情報を詰め込むことです。伝えたいことが多いほど、ページの隙間をすべて埋めたくなりますが、余白がないと読む人はどこから読めばいいか分からなくなります。

余白がもたらす効果

  • 見出しや写真が引き立ち、大事な情報が目に入りやすくなる
  • ゆとりのある、上品で落ち着いた印象になる
  • ブロックのまとまりが分かり、内容を整理して理解できる

紙の端ギリギリに文字を置くのも避けましょう。印刷や断裁(紙を仕上がりサイズに切る工程)では、わずかなずれが起きることがあります。文字や大事な要素は、仕上がり線から内側に3mm以上、できれば5mm以上離して配置するのが一般的です。

もし情報が入りきらない場合は、文字を小さくして詰め込むのではなく、載せる内容を減らすか、ページ数を増やすことを検討しましょう。細かい情報はホームページに任せ、QRコードで案内するのもひとつの方法です。

会社案内・商品案内・施設案内のデザインの違い

パンフレットは、種類によって重視するポイントが変わります。参考にするパンフレットを探すときも、同じ種類のものを見ると役立ちます。

種類読む人が知りたいことデザインで重視すること
会社案内どんな会社か、信頼できるか誠実さが伝わる落ち着いた配色、代表やスタッフの写真、実績や沿革の整理
商品・サービス案内何ができるか、自分に合うか、いくらか特徴や違いが一目で分かる比較、料金表、選び方の流れ
施設案内どんな場所か、雰囲気はどうか、どう行くか内観や設備の写真を大きく、1日の流れや利用方法、地図とアクセス

会社案内は、長く使われ、取引先や採用候補者など多くの人に渡る「会社の顔」です。流行を追いすぎず、数年使っても古びないデザインを意識するとよいでしょう。会社案内の作り方は会社案内パンフレットの作り方でも紹介しています。商品案内は、読む人が比べて選べるよう、表や図を活用するのが効果的です。施設案内は、写真の力が特に大きいため、明るく清潔感のある写真を用意することが大切です。

反響堂に頼む場合の目安

反響堂では、デザイナー歴22年のデザイナーが、表紙から中面まで一貫して担当します。パンフレットのデザイン料は税込でA5二つ折り28,000円、A4二つ折り・三つ折り35,000円、A4中綴じ8ページ60,000円からの定額で、同じ企画の範囲なら修正は無制限です。参考にしたいパンフレットがあれば、LINEやメールで写真を送っていただくだけでもご相談いただけます。料金は料金ページでご確認ください。

よくある質問

パンフレットの表紙には何を入れればいいですか?

名称、誰のための何かが分かる短いひと言、印象を決める写真やイラスト1点、ロゴが基本です。料金やサービスの一覧などの細かい情報は中面に任せ、表紙はシンプルにまとめると手に取ってもらいやすくなります。

おしゃれなパンフレットにするコツはありますか?

使う色を3色程度、フォントを2〜3種類までに絞り、見出しや写真の配置ルールを全ページでそろえることです。余白をしっかり取ることで、落ち着いた洗練された印象になります。

パンフレットのレイアウトは何から考えればいいですか?

まず見開きごとにテーマを1つ決め、その見開きで最も目立たせる要素を決めます。そのうえで、視線が左上から右下へ流れることを意識して、見出し・写真・本文を配置すると読みやすくなります。

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