営業先で手渡したり、採用説明会で配ったり、取引先に送ったりと、会社案内パンフレットは今も会社の顔として使われています。とはいえ、何ページにすればよいのか、何を載せればよいのか、費用はどのくらいかかるのか、迷う方も多いはずです。この記事では、会社案内の作り方を、目的の決め方からページ構成の例、三つ折りとの使い分け、費用の目安、印刷の仕様まで順に解説します。
会社案内パンフレットの役割
会社案内パンフレットは、「この会社は信頼できるか」「一緒に仕事をしたいか」を判断してもらうための資料です。ホームページがあっても、紙の会社案内が必要とされる場面は少なくありません。
- 営業の場で、話の内容を補い、あとで見返してもらう
- 展示会や商談会で、名刺と一緒に渡して印象を残す
- 採用説明会や学校訪問で、会社の雰囲気を伝える
- 取引先や金融機関に、会社の概要を分かりやすく示す
- ホームページを見ない年代の方にも、会社を知ってもらう
紙の資料は、手元に残り、社内で回覧してもらえるのが強みです。担当者が上司に説明するときにも、パンフレットがあると話が通りやすくなります。
この記事の要点
- まず「誰に・何のために渡すか」を決めると、構成と形式が決まる
- 情報量が多いなら中綴じ、手軽に配るなら三つ折りが向く
- 中綴じのページ数は4の倍数になる
- 費用はページ数と、企画・原稿・撮影をどこまで任せるかで変わる
- 変わりやすい情報は別紙にすると、長く使える
最初に決めること:誰に、何のために渡すか
会社案内づくりでいちばん大切なのは、読み手と目的を決めることです。ここがあいまいなまま作り始めると、載せたいことを全部並べただけの、印象に残らない冊子になってしまいます。
読み手によって、伝えるべきことは変わる
たとえば、新しい取引先に向けた会社案内なら、事業内容や強み、対応できる範囲、実績の分野が中心になります。一方、採用向けなら、仕事の内容や職場の雰囲気、働く人の姿、育成の仕組みが知りたい情報です。1冊ですべての読み手に応えようとすると、どちらにも中途半端な内容になりがちです。
用途が複数あるときの考え方
営業と採用の両方に使いたい場合は、共通の部分(会社概要や理念、事業内容)を中心にまとめ、採用向けの情報は別のリーフレットに分けるという方法もあります。予算やページ数と相談しながら、優先順位をつけましょう。
形式の選び方:三つ折り・二つ折り・中綴じ
会社案内でよく使われる形式を表にまとめました。載せたい情報の量と、渡し方に合わせて選びます。
| 形式 | 面・ページの数 | 情報量 | 向いている使い方 |
|---|---|---|---|
| A4三つ折り | 6面 | 少なめ | 展示会での配布、封筒に入れての送付、サービスの概要紹介 |
| A4 Z折り | 6面 | 少なめ | 三つ折りと同じ情報量で、開いたときに流れで読ませたい場合 |
| A4二つ折り | 4面 | 中くらい | 見開きで大きく見せたい会社概要、写真を生かした紹介 |
| A4中綴じ8ページ | 8ページ | 多め | 営業と信頼づくりのための、しっかりした会社案内 |
| A4中綴じ12ページ以上 | 12ページなど | かなり多い | 事業が多岐にわたる会社、採用情報も含めたい会社 |
三つ折りと中綴じの使い分け
三つ折りは、手軽に配れて、長3封筒にも入れやすいのが利点です。サービスの概要や、1つの事業に絞った紹介に向いています。ただし、会社の歴史や複数の事業、代表のメッセージまで載せようとすると、文字が小さく詰まってしまいます。
会社全体を紹介し、信頼感をしっかり伝えたいなら、中綴じの冊子が向いています。反対に、事業ごとの紹介は三つ折りのリーフレットで作り分け、会社案内の冊子と組み合わせて使う方法もあります。三つ折りの作り方はリーフレット制作のページでも紹介しています。
「A4二つ折り」「A4三つ折り」といった表記が、広げたときのサイズを指すのか、折った後の仕上がりサイズを指すのかは、依頼先によって違うことがあります。見積もりや入稿の前に確認しておきましょう。また、中綴じの冊子は、紙を重ねて中央で留める作りのため、ページ数は4の倍数になります。
ページ構成の例(中綴じ8ページの場合)
会社案内でもっとも多い中綴じ8ページを例に、構成の一例を紹介します。
| ページ | 載せる内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 1ページ(表紙) | 会社名、ロゴ、ひと目で事業が伝わる写真と一言 | 何の会社かが表紙だけで分かるようにする |
| 2ページ | 代表あいさつ、理念 | 顔写真を入れ、長すぎない文章にする |
| 3ページ | 事業の全体像 | 図にして、事業のつながりを見せる |
| 4〜5ページ(見開き) | 強み、サービスの詳細 | いちばん伝えたいことを見開きで大きく見せる |
| 6ページ | 実績の分野、仕事の進め方 | 具体名は掲載の許可を得たものだけにする |
| 7ページ | 会社概要、沿革、拠点 | 数字や日付は正確に。いつ時点かも書く |
| 8ページ(裏表紙) | 連絡先、地図、ホームページの案内 | 問い合わせ先を分かりやすくまとめる |
三つ折りの場合は、表紙、中面の3面、裏面の問い合わせ先、折り返しの面という6面で構成します。中面を開いたときに、いちばん伝えたいことが目に入るように配置するのが基本です。
費用の目安と、金額が変わる要素
会社案内の費用は、形式やページ数だけでなく、どこまでを依頼するかによって大きく変わります。企画から原稿づくり、撮影まで制作会社にまとめて任せると、数十万円規模になることもあります。一方、原稿や写真を自社で用意し、デザインと印刷を依頼する形なら、費用はかなり抑えられます。
| 費用の項目 | 内容 | 抑えるための工夫 |
|---|---|---|
| 企画・構成 | 誰に何を伝えるかの設計、ページ割り | 読み手と目的を社内で先に決めておく |
| 原稿づくり | 代表あいさつや事業紹介の文章 | 箇条書きのメモを用意し、整えてもらう |
| 撮影 | 社屋、仕事の様子、人物の写真 | 使える手持ちの写真を集めておく |
| デザイン | ページ数や形式によって変わる | ページ数を目的に合わせて絞る |
| 印刷 | 部数、紙の種類と厚さ、加工、納期 | 使う予定に合わせた部数にする |
見積もりを比べるときは、どの項目が含まれているかをそろえて比べることが大切です。料金の考え方はチラシデザインの料金相場も参考になります。
原稿と写真の準備のコツ
会社案内の出来は、原稿と写真の準備で大きく変わります。次の点を意識して集めましょう。
- 会社概要(設立年、資本金、代表者、所在地、従業員数、事業内容)を最新の情報で用意する
- 代表あいさつは、伝えたいことを箇条書きにするだけでもよい
- 強みは「他社との違い」を3つ程度にしぼって書き出す
- 写真は、社屋・仕事の様子・人物をそれぞれ用意する
- 取引先名や事例を載せる場合は、先方の許可を取る
写真はスマートフォンで撮ったものでも、明るい場所で撮れば使える場合があります。一方で、表紙や見開きの大きな写真は仕上がりの印象を左右するため、撮影を検討する価値があります。準備の進め方はチラシ作成を外注する前に準備したい7つのことも参考にしてください。
長く使える会社案内にするための工夫
会社案内は、一度作ると数年使うことが多い印刷物です。作ってすぐに情報が古くならないよう、次の工夫を取り入れましょう。
- 従業員数や取引社数など、変わりやすい数字は「〇年〇月時点」と書く
- 担当者名や価格表など、すぐに変わる情報は別紙の差し込みにする
- 冊子の中に、別紙を入れられるポケットをつけることも検討する
- ホームページへの案内を入れ、最新情報はそちらで見てもらう
印刷部数も、使うペースに合わせて決めましょう。多く刷ると1部あたりは安くなりますが、内容が古くなって余らせてしまうと、かえって無駄になります。
印刷の仕様の選び方
会社案内は、紙の手触りや厚さでも印象が変わります。一般的な選び方を紹介します。
紙の種類
写真をあざやかに見せたいなら、光沢のあるコート紙が向いています。落ち着いた印象や上品さを出したいなら、光沢を抑えたマット系の紙がよく使われます。文字が多い会社案内では、光の反射が少ないマット系のほうが読みやすいこともあります。
紙の厚さ
中綴じの冊子では、表紙と中面を同じ紙で作るのが一般的ですが、表紙だけ厚い紙にすると、しっかりした印象になります。三つ折りは、厚すぎると折りにくく、薄すぎると頼りない印象になるため、依頼先に用途を伝えて相談するとよいでしょう。紙の選び方はチラシのサイズはどれを選ぶ?でも触れています。
必要な日から逆算して準備する
会社案内は、営業や採用の予定に合わせて、いつまでに必要かを先に決めておきましょう。中綴じの冊子はページ数が多いぶん、原稿の確認に時間がかかります。社内で複数の人が確認する場合は、なおさらです。展示会や説明会など使う日が決まっているなら、そこから逆算して、余裕を持って準備を始めるのがおすすめです。
反響堂でお手伝いできること
反響堂では、会社案内パンフレットのデザインと印刷をお受けしています。デザイナー歴22年の個人デザイナーが直接担当し、デザイン料は税込でA4二つ折り・三つ折り・Z折りが35,000円、A4中綴じ8ページが60,000円、12ページが85,000円です。印刷込みの場合、A4三つ折り1,000部で42,300円、A4二つ折り1,000部で52,800円(標準納期・コート90kg・送料込みの目安)です。修正は同じ企画の範囲なら回数無制限です。構成の相談から承りますので、詳しくは会社案内パンフレット制作のページをご覧ください。
よくある質問
会社案内パンフレットは何ページが適切ですか?
目的と情報量によって変わります。会社全体をしっかり紹介するなら中綴じ8ページが一般的で、事業が多い場合や採用情報も含める場合は12ページ以上になることもあります。手軽に配る概要紹介なら、A4三つ折りの6面で十分な場合もあります。
会社案内は三つ折りと中綴じのどちらがよいですか?
展示会での配布や封筒での送付など、手軽に渡したいなら三つ折りが向いています。代表あいさつや事業の詳細、沿革まで載せて信頼感を伝えたいなら中綴じの冊子が向いています。事業ごとの三つ折りと会社案内の冊子を組み合わせる方法もあります。
会社案内の費用はどのくらいかかりますか?
形式やページ数に加え、企画・原稿づくり・撮影をどこまで依頼するかで大きく変わります。企画から撮影まで制作会社にまとめて任せると数十万円規模になることもあり、原稿や写真を自社で用意すれば費用を抑えやすくなります。見積もりは含まれる項目をそろえて比べましょう。