三つ折りパンフレットを作ろうとして、「どの面が表紙になるの?」「中の順番はどう並べればいい?」と手が止まったことはありませんか。三つ折りは、面の並びと読まれる順番がずれるため、チラシと同じ感覚で作ると失敗しやすい印刷物です。この記事では、面の名前と順番、巻三つ折りとZ折りの違い、サイズ、各面の構成例、データ作成の注意点まで、初めての方にも分かるように解説します。
結論:三つ折りパンフレットの作り方は「表紙→中面→裏」の読む順を先に決める
三つ折りパンフレットの作り方で最も大切なのは、デザインを始める前に「読む人がどの順番で面を見るか」を決めておくことです。三つ折りは1枚の紙の表と裏に3面ずつ、合計6面があります。ところが、紙の上での並び順と、折りたたんだ状態で読まれる順番は一致しません。
ここを理解しないまま作ると、「表紙を開いたら、いきなり会社の住所が出てきた」「説明の途中で話が飛んでいる」といったパンフレットになってしまいます。反対に、読む順番さえ押さえておけば、三つ折りはチラシよりも情報を整理して伝えられる、とても使いやすい形です。
この記事の要点
- 三つ折りは6面構成。紙の並びと読まれる順番が違うので、先に順番を決める
- 一般的な巻三つ折りでは、内側に折り込む面を2〜3mm程度短くする
- A4三つ折りの仕上がりは約100×210mmで、長3封筒に入る
- 折り目の上に文字や顔写真を置かない。印刷会社のテンプレートを使うと安心
三つ折りの面の名前と並び順(外面・内面)
ここでは、最も一般的な「巻三つ折り」を例に説明します。紙を広げた状態で、折りたたんだときに外側に見える側を「外面」、開いたときに見える側を「内面」と呼びます。
外面の3つの面
外面を横長に置いて左から見ると、次の順に並びます。
| 外面の位置 | 役割 | 読まれる順番 |
|---|---|---|
| 左の面 | 折り込み面(表紙を開くと最初に見える面) | 2番目 |
| 中央の面 | 裏表紙(折りたたんだときの背面) | 最後 |
| 右の面 | 表紙 | 1番目 |
意外に思われるかもしれませんが、紙を広げた状態では、表紙は右端、裏表紙は真ん中にきます。左端の面は、表紙をめくったときに右側に現れる面で、中面へ誘う「つなぎ」の役割を持ちます。
内面の3つの面
紙を裏返した内面は、左から「中面1」「中面2」「中面3」と並びます。表紙をめくり、さらに折り込み面を開くと、この3面が一度に見開きで現れます。
表紙をめくった段階では、内面の左の面(中面1)と、外面の左の面(折り込み面)が並んで見えます。つまり、読む人が見る順番は次のようになります。
- 表紙(外面の右)
- 表紙をめくった見開き:中面1(内面の左)と折り込み面(外面の左)
- 全部開いた状態:中面1・中面2・中面3(内面の3面)
- 裏表紙(外面の中央)
この順番を紙に書き出し、実際にコピー用紙を三つ折りにして番号をふってみると、ぐっと理解しやすくなります。デザインの前に一度試してみることをおすすめします。
巻三つ折りとZ折りの違いと向いている用途
三つ折りには、主に「巻三つ折り」と「Z折り」の2種類があります。見た目は似ていますが、開き方と面の使い方が違います。
| 折り方 | 形 | 面の幅 | 向いている用途 |
|---|---|---|---|
| 巻三つ折り | 両端を内側へ巻き込むように折る | 内側に入る面を少し短くする | 会社案内、施設案内、サービス紹介など、順を追って読ませたいもの |
| Z折り(外三つ折り) | 山折りと谷折りを交互にし、横から見るとZの形 | 3面とも同じ幅でよい | 地図、手順、年表、横に続く写真など、広げて一続きで見せたいもの |
巻三つ折りは、表紙からめくるごとに情報が現れるので、物語のように順を追って説明したいときに向いています。封筒に入れて郵送する案内状や、店頭に置くサービス紹介でよく使われます。
Z折りは、広げると3面が一続きに見えるのが特長です。すべての面の幅が同じなので、面をまたいだ大きな写真や地図も配置しやすくなります。ただし、どの面から読み始めるかが分かりにくくなることがあるため、表紙の面をはっきり目立たせる工夫が必要です。
このほか、左右の両端を中央に向かって折る「観音折り」もあります。開いたときに大きな面が現れるので、商品を印象的に見せたいときに使われます。
三つ折りパンフレットのサイズと仕上がり寸法
三つ折りパンフレットのサイズで最も多いのは、A4の三つ折りです。A4(210×297mm)を長い辺の方向に3等分に近い幅で折るため、折りたたんだ仕上がりは約100×210mmになります。
| 広げたサイズ | 広げた寸法 | 折りたたんだ仕上がりの目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| A4 | 210×297mm | 約100×210mm | 最も一般的。長3封筒に入り、ラックにも置きやすい |
| A3 | 297×420mm | 約140×297mm | 情報量が多いときや、写真を大きく見せたいとき |
A4三つ折りが多く使われるのは、ビジネスでよく使う長3封筒(120×235mm)にそのまま入るからです。郵送する予定があるなら、まずA4三つ折りを基準に考えるとよいでしょう。パンフレットスタンドやラックに差すときも、このサイズなら収まりやすくなります。
ほかのサイズや折り方を比べたい方は、パンフレットのサイズと折り方の選び方も参考にしてください。
内側に折り込む面を少し短くする理由
巻三つ折りでは、内側に折り込まれる面(外面の左の面と、その裏にあたる内面の右の面)の幅を、ほかの2面より2〜3mm程度短くするのが一般的です。A4の場合、たとえば「100mm・100mm・97mm」のような割り振りになります。
理由は、紙には厚みがあるからです。3面とも同じ幅にすると、内側に巻き込んだ面が外側の面の折り目にぶつかり、うまく折りたためません。無理に折ると、紙が波打ったり、端がはみ出して見た目が悪くなったりします。
面の幅は印刷会社によって少しずつ違います。自分で計算するよりも、依頼予定の印刷会社が用意している三つ折りのテンプレートを使うのが確実です。Z折りの場合は巻き込む面がないため、基本的に3面とも同じ幅で問題ありません。
各面に何を載せるか:構成の例
面の順番が分かったら、それぞれの面に載せる内容を決めていきます。ここでは、整体院や教室などのサービス紹介を想定した、巻三つ折りの構成例を紹介します。
| 面 | 載せる内容の例 | ポイント |
|---|---|---|
| 表紙 | 店名・ロゴ、ひと目で分かるキャッチコピー、印象的な写真 | 情報を詰め込まない。「誰のための案内か」が伝わればよい |
| 折り込み面 | こんなお悩みはありませんか、選ばれる理由の要約 | 表紙をめくった直後に見える面。続きを読みたくなる内容に |
| 中面1 | サービスの特徴、考え方 | 見開きの導入。何が良いのかを短く |
| 中面2 | メニューと料金、コース内容 | 中央は目にとまりやすい。いちばん見てほしい情報を置く |
| 中面3 | ご利用の流れ、よくある質問 | 申し込みまでの不安を取り除く |
| 裏表紙 | 住所・地図・電話番号・営業時間・QRコード | 行動してもらうための情報をまとめる |
大切なのは、表紙に情報を詰め込みすぎないことです。表紙の役割は「手に取って開いてもらうこと」なので、キャッチコピーと写真で雰囲気を伝えることに集中させます。連絡先や地図は裏表紙にまとめると、全体がすっきりします。
リーフレットの作り方でもう1つのコツは、中面の3面を「問題→解決→行動」の流れで並べることです。読む人の気持ちに沿った順番にすると、最後まで自然に読み進めてもらえます。載せる内容に迷ったら、パンフレットの作り方もあわせてご覧ください。
データ作成と入稿の注意点
三つ折りは、チラシよりもデータ作成で気をつける点が多い印刷物です。次のポイントを確認してから入稿しましょう。
- テンプレートを使う:印刷会社の三つ折り用テンプレートには、面の幅や折り位置のガイドが入っています。汎用のデザインテンプレートを使う場合は、内側の面が短く設定されているかを必ず確認します。
- 塗り足しをつける:紙の端まで色や写真がある場合は、仕上がり線の外側に3mmの塗り足しをつけます。
- 折り目の近くに大事な文字を置かない:折り目や仕上がり線から3mm以上内側に文字を収めます。折り目にかかった文字は読みにくく、顔写真が折り目にかかると印象が悪くなります。
- 面の順番を再確認する:表紙と裏表紙の位置が逆になっていないか、紙に印刷して実際に折って確かめます。
- 色と解像度を確認する:印刷用のデータはCMYKで作り、写真は原寸で350dpi程度を目安にします。
厚い紙を使う場合は、折り目の部分がひび割れのように白く割れることがあります。これを防ぐために、折り目に筋を入れてから折る「スジ入れ」という加工があります。厚手の紙を選ぶときは、印刷会社に対応を確認しておきましょう。入稿の基本は入稿とは?データ入稿の基本で詳しく解説しています。
三つ折りと二つ折り、どちらを選ぶか
最後に、三つ折りと二つ折りのどちらを選ぶか迷ったときの考え方です。
- 三つ折りが向いている:6面を使って順を追って説明したいとき。封筒で郵送したいとき。ラックや窓口に置いて手に取ってもらいたいとき。
- 二つ折りが向いている:見開きで大きく写真や料金表を見せたいとき。4面で十分な情報量のとき。高級感や落ち着いた印象を出したいとき。
二つ折りは面の順番がシンプルで、作りやすいのが利点です。一方、三つ折りは面が細長いぶん、1面に載せられる量は少なくなりますが、6面に分けて整理できるため、説明の流れを作りやすくなります。載せたい内容を書き出してみて、4つのまとまりに分けられるなら二つ折り、5〜6つのまとまりになるなら三つ折り、と考えると決めやすくなります。
反響堂で三つ折りパンフレットを作る場合
反響堂では、デザイナー歴22年の個人デザイナーが、面の順番や構成の相談から直接担当します。デザイン料は税込でA4三つ折り・Z折り35,000円、印刷込みの場合はA4三つ折り1,000部で42,300円(標準納期・コート90kg・送料込み、時期により変動する目安)です。原稿が箇条書きのメモでも、LINEで送っていただければ構成を一緒に整えます。仕様の詳細はリーフレット・三つ折り制作のページをご覧ください。
よくある質問
三つ折りパンフレットの表紙はどの面ですか?
巻三つ折りの場合、紙を広げて外面を横長に置いたとき、右端の面が表紙、中央の面が裏表紙、左端の面が表紙をめくると最初に見える折り込み面になるのが一般的です。印刷会社のテンプレートでも確認できます。
A4三つ折りパンフレットの仕上がりサイズは?
A4(210×297mm)を三つ折りにすると、仕上がりは約100×210mmになります。長3封筒(120×235mm)にそのまま入るため、郵送用の案内物によく使われます。
三つ折りの面はすべて同じ幅にしてよいですか?
巻三つ折りでは、内側に折り込む面を2〜3mm程度短くするのが一般的です。同じ幅にすると紙の厚みで折り目がぶつかり、きれいに折れません。Z折りの場合は3面とも同じ幅で問題ありません。